足るを知るの意味とは・今自分に有るものに目を向けること
足るを知るという言葉があります。色々な解釈があるのですが、私なりの実感と考え方のお話です。
1.ペットボトルの中の水
今、あなたの目の前にはペットボトルの水があります。
水の残りは、全体のちょうど半分くらいのようです。
それを見たあなたは、水の残りを多いと感じますか?それとも少ないと感じますか?
2.足るを知るの意味
「知足者富」というもので、老士の一節にある言葉です。正確には足るを知るものは富むというもので、四字熟語ではありません。
この意味は、自分が持っているものが何かを知ることが真の豊かさであるというものです。
この持っているもの、と言うのは、決してお金や物などだけを指すのではありません。
自分の持つ優しさや温かさと言った内面も含みます。もっと言えば、生きていること(命)も含まれると言えます。
私の友人で、いつも美味しそうに食事をする方がいます。
その友人に美味しくご飯を食べる秘訣を聞くと、生命への感謝だと言っていました。
世の中には様々な命があり、その命をいただいて自分が生きていることへの感謝。
これもまた、自分の内外にあるものを知っているからこその豊かさなのかもしれません。
3.今、自分に有るものを見つめる
ある時、私の身内三人に、同時に良いことと悪いことが起きました。
特に、悪いことの方はとても尾を引くもので、自分の人生観にも影響を与えるものでした。
とても辛くて、悲しくて、後悔もたくさんしました。何で今こんなことが起きるんだろう。納得できなくて悔しかった。
その時に自分を救ってくれたことの一つが、まだ自分には沢山のことがあるじゃないかという気持ちでした。
悪いことだけじゃなくて良いこともあった。
そもそも自分にはまだこれだけの大切な人たちがいて、自分の中にも沢山の感謝の気持ちを持てている。
そして何より、自分は元気で、まだ人生は続いている。
それだけで十分だったことに気付いたのでした。
きっと、足るを知るために、この出来事があったのだろうと、今では感じています。
寂しいとき、辛いとき、悔しいとき、悲しいとき。人生では沢山ありますし、それはきっとなくなりません。
ですが、そんなときこそ「今」の自分に有るものに目を向けてみてください。
きっと自分を前進させてくれる何かは、すでにあなたの中にあると思います。