カレーをアレンジした
朝はごはん派だ。パンでは力が出ない。おなかもすぐに減る。農作業も昼までは持たない。故に朝は白米を食す。けれども食べながら悩んでいる。夜ごはんをどうするか。悩むことも自炊の内なら、1日の大半を料理に使っているのかもしれない。
揚げ物は月に2回くらいと決めている。麺類は週に2回くらい。動物性たんぱくも、肉・肉・魚・肉・魚、が理想。たまにサラダを主にする日もある。こってりが続いてしまったときだ。鍋も週に1回。仕事が大変なときは1品料理。普段は3品以上を目標にしている。和と洋の比率も50:50にしているつもりだ。思い返してみると、割とローテーションで料理を決めているようだ。
そんなローテーションの軸となる料理もある。カレーだ。美味さと手軽さを持ち合わせた料理。部類的には手抜き部門に入るだろう。頻度は週に1回くらいにしているが、仕事が大変な時期は週に2回くらいまでOKにしている。
そんなカレーの中にもローテーションがある。基本はチキンカレー。たまに豚バラ。忘れた頃に牛しゃぶカレーとなる。作り方も手を抜くときは、ぶっ込んで煮るだけ。カレーと言っても多種多様なレパートリーがあるのだ。
『市販のルーを使うのであれば、箱に書いてあるレシピ通りが一番美味い』。そんは話はよく聞く。テレビで検証番組が放映されたからだろう。その検証に対して、僕は半分賛成だ。よけいなことはしない方がいい。一方でアレンジはした方がいいとも思っている。
カレーは繰り返し食べるものだ。マンネリから来る『飽き』もあるだろう。故に評価者によってはアレンジした方が美味しいと感じる場合もあるはずだ。だからといって適当に調味料を加えても美味しくはならない。そこには美味しくなるアレンジの法則があると思っている。
そもそも、市販のルーをそのまま食べてみると、物足りさがある。市販のルーとは『あとは具を入れてください』というものではなく、限りなく調味料に近いものなのだろう。レシピもよく見ると『肉』と書いてある。肉の種類までは指定していないのだ。
考えてみれば、箱に書いてあるレシピが完璧であれば、作り手の想いが入り込む余地は無くなり、調理する楽しさ等が薄れてしまうだろう。おそらく、わざと余白を残してあるのだと思う。『今日のカレーは黒毛和牛だから美味しいよ』。そんなことを言える余地を残してあるのだと。
そう考えると失敗しないアレンジの方向性が見えてくる。塩味を加えてはいけない。癖の強い香りも然りだ。なによりバランス。あくまでも『カレー』に仕上げることを忘れてはいけない。気付かれないくらいが丁度いいのだ。
スパイスを加えることはたまに行う。そもそも、市販のルーでも種類によってはかなり違う。僕は『ジャワカレー』一択だ。香りがいい。スパイスのバランスがいい。そこにクミンをすこし加える。肉を炒めるときに下味の塩と一緒に加えるのだ。安い肉との相性が抜群でいい感じに仕上がる。
水の代わりにホールトマトを使うこともアレンジに入るだろう。赤ワインと少々のバルサミコ酢も加える。酸味を飛ばす工程がめんどくさいが、かなり美味しいカレーに仕上がる。具は牛ひき肉やナスを入れることが多い。トッピングのチーズとは相性が抜群。タバスコも合う。いつもより辛いカレーとなるわけだ。
水の代わりにココナッツミルクを入れたりもするが、これが一番のお気に入りだ。いろいろと試したが、このカレーに関しては、具は炒めずにぶっ込んで煮るだけの方が美味しい。タマネギも微塵切りではなく串切り。鶏モモにきのこも入れる。ココナッツミルクは長時間煮込むと香りが飛んでしまうらしいが、僕はお構いなしだ。鶏モモが柔らかくなるまで煮込む。
ココナッツカレーは美味しい。故にココナッツミルク缶は常備している。鶏肉は安いし、ぶっ込むだけだから簡単。おまけに”きのこ”との相性も抜群。作る回数も多くなっている。もう『農家めし』と言ってもいいくらいにだ。
きのこのココナッツカレー。おすすめだ。仕事が忙しいときに作ってみてほしい。コスパ、タイパに優れている。なにより箱に書いてあるレシピよりも圧倒的に美味いだろう。