今朝のつれづれ 【偽装エッセイ】
目が覚めると超能力がついていた。大金持ちになっていた。そしてすこぶる身体の調子が良くて気力体力もみなぎっていた、らいいなあと妄想していた。ですぐに飽きた。立ち上がりキッチンに行く。
見切り品のときや安売りのときにたくさん買って冷凍しているバナナとピープロテインと豆乳をブレンダーでシェイクにし朝食にする。少しお腹が冷えた。
iPadの無料アプリでトランス音楽を小音量で流しながら、noteのアプリを開き『noteを書く』とタップする。長方形のコタツ(コタツ布団はセットされていない)の上にはiPadの他に『村田沙耶香』『今村夏子』『吉村萬壱』の文庫本が全部で一〇冊積まれている。その一番上にルービックキューブが全面揃えられた状態で重石がわりに置かれている。
東向きの窓に向かって座っているから、この時間は山から顔を出してきた朝日が顔面を直撃してメガネの埃がちらちらと邪魔くさい。いくら頑張ってメガネ拭きで拭いても幾つかは残ってしまう。iPadの画面に陽に照らされた自分の顔が映っている。伸びをしてあくびをしたあとぬるくなったインスタントコーヒーを啜った。啜るという漢字を使ってみたったから啜ったと書いたが、ひと口飲んだというほうが現実を正確に表していると思う。
まぶしい、けどほんのりあたたかい。しっこに行きたくなった。胃袋はバナナ豆乳プロテインで重苦しいが、水分はさっそく腸っで吸収されすぐさま膀胱に排出されたのだろうか。ちょっとトイレに行ってくる。ついでに大きい方も……。
せっかく立ち上がったからカーテンも閉めた。部屋の中の何もかもがベージュ色に染まった。トンビがピーーヒョローローと鳴く。結構しつこく何度も鳴いている。本を読みたくなった。