強者による不当な暴力に対抗するため、弱者による暴力は認めるべきか
例えば、今でも警察庁や自民党政府によって、暴力革命を肯定する危険な団体として、破防法が適用され、治安維持名目での不当捜査や妨害活動を受けているだろう日本共産党の歴史とは、その政治的イデオロギー、目指す社会の姿、設計図だけで、強者側の既得権益層とそれに追随した者たち、そして彼らの言う治安維持装置から、不当な暴力を受け続けていたことも、しっかり私達は認めるしか無いのではないか?
つまるところ、政治権力の構造を変える、革命という言葉ほど、既得権益層である、支配層、つまり資本家達を怯えさせ、拒否反応を起こさせ、ヒステリックにさせる言葉はないだろう。本当に平等に分けるなんて、多くを持つ者であるほど、絶対に認めたくない。
それは世襲的既得であれ、たまたま運が良かっただけであれ、あるいは単に法律では規制がない、抜け穴を利用し、多くの人間をただ利用して、築いた富でも同じことだ。
これはもちろん、完全な空想であり、それが良いか悪いかではないが、たとえば、「すべての日本人の資産、資本、土地は、AIによって、将来的には、完全に平等に分配されることになります。もちろん平等をどう考えるかなどはAIが慎重に、少しずつ、年月をかけ、最適解へと近づけていきます。
今はまずは、明らかに過剰な、特定個人に集中した不動産、金融資産、それが生み出す所得や、親族から相続した資本の分配から始めていきます。
「大丈夫、AIは一般の善良な国民の味方です。ほとんどの庶民の暮らしには何の影響もありません、むしろ確実に少しずつ改善していくでしょう。ほとんどのみなさんにとっては明るい未来しか無く、もともと有限の資源を正常に正しく分配するだけのことです。もしも損をしたという人達がいたら、それは単に、あまりにも不当に持ちすぎていた、それだけです。むしろ目を覚ましてください。」
という政治思想が公開され、その思想に忠実で、実行できるだけの力を持つ、被選挙権を持つ者たちが、政党を作り、国政選挙に参加するとなった時、それを一番怖れ、それこそ使えるだけの資本をばらまいて、なんとしても封じ込めようとするのは、一体誰であろうか?
既得権益層が支えている政権が、もしも治安という名目において許される暴力装置をもっていたら、裏でも表でも、それを使わないだろうか? そして資本家に支えられているマスコミはどう動くだろうか?
ありとあらゆるデマを流し、他国の利益のために、政権転覆を目論むスパイにしたてあげたり、彼らを異常で危険な集団であると宣伝し、公権力だけでなくカルト宗教団体や、政権とつながりがある暴力集団も利用し、徹底的に弾圧し、分裂させ、仲間内で互いを売らせて、ついには内ゲバで殺し合わせ、それをマスコミが徹底的に糾弾し、本当に暴力を使うことを厭わない、過激な集団を彼らから作り出し、それがテロを起こせば、その集団や個人をとりしまるだけでなく、もともとのイデオロギーと、そして何の暴力も使わず、ただ政治活動をはじめて、その思想によって、権力構造を変化させ、資本を分配させようとした者たちまで、テロ集団と永久にレッテルを貼ろうとするのではないか?
そして、このイデオロギー、政治思想への不当な暴力と弾圧は、たとえ私達日本人は自国の歴史には甘いのだから、それには正当な理由があると強弁するにせよ、日本を占領し、事実上戦後の日本の政治のあり方をほぼ決めたと言っていいアメリカという民主主義の大国が、政府がFBIという諜報組織と結託し、共産主義者でなくても、その思想を学んだり、共感を寄せた文化人、知識人、学生、他ありとあらゆる人権の擁護者に、何を行ったのかを知るのは大事であろう。
つまり、彼らにとって都合の悪い思想に印象操作で徹底的にレッテルを貼り、ついには、彼らにとって気にいらないものはすべて、共産主義者と呼ぶことで、一般国民さえ恐怖を与えるほど洗脳し、今度は、貼り付けたレッテルをつかい、政府に反抗するあらゆる政治運動を弾圧し続けたのである。
これらについて全く知識がない人が学ぶのに最適な本として、私がおすすめしたいのは、ティム ワイナーのFBI秘録である。
他国のことなら、私達はいたって冷静に判断できるのだから。FBIが行ったのは、異なる政治思想に対する一方的なレッテル貼りであり、差別主義と深く結びついた、不当な暴力と弾圧であったとわかるだろう。
https://en.wikipedia.org/wiki/Red_Scare
これらのアメリカの負の歴史をしっかり認識してから、日本で言われる逆コースによる、日本の戦後史における負の歴史である、レッド パージについて、英語版と共に読み比べれば、より深く理解できると思う。
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