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不文律と散文詩I

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たゆたう思考の何か ※収録詩は投げ銭制です。購入頂いても続きはありません。
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凍える鳥

凍える鳥

天を舞う鳥は 人の営みを眺めて暮らす

人は時折 空を見上げる

眼に宿るは 畏怖と憧憬

手の届かぬ眩しい光に 思い描く神を見る

鳥は光が欲しかった

空は明るく 遠く 高く

ひとりで舞うには 広すぎた

人の眼に宿る光に 鳥は神を羨んだ

鳥は温もりが欲しかった

空は青く 冷たく 冷えた

飛び続ける限り 鳥はひとりだった

羽根を重ねて 温もりを分かつ事もない

鳥は神になりたかった

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