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寛容であることの大切さをイスラム教徒の友人から学んだ話
「イスラム教は寛容の宗教である。」
現役大学生の頃使った英語演習の教科書にそう書いてありました。
外国人と交流するうえで避けて通れないのが宗教に対する理解です。
日本は西洋から大量の文化が流入してきたため、私たちはキリスト教に対してある程度なじみがあると思います。
例えば、日本にはいたるところにキリスト教系の学校が存在しています。そして、形だけとはいえクリスマスを祝う風習があることも興味深いです。
一方で、ほとんどの日本人にとってイスラム教は全くの未知の世界であると思います。
そればかりか、以前イスラム教過激派のテロリストグループが日本人を誘拐したことをきっかけに、彼らを恐れている人も多いのではないでしょうか。
私にはイスラム教徒の友人の女性が二人いるのですが、彼女らにイスラム教について教えてもらうことができました。そのうち一人はイギリス人で、もう一人はモロッコ人とフランス人のハーフです(現在はモロッコ在住)。
イギリス人の方によると、イギリスでは多くの女性がイスラム教に改宗しているそうです。私はイスラム教がヒジャブ(頭髪を隠す頭巾)によって女性を抑圧し、教育を奪うイメージがあったためその事実にとても驚きました。
彼女の話で特に興味深かったことは、彼女の母は40歳を超えてからヒジャブを着用し始め、彼女自身は2年前から着用し始めたことです。彼女曰く、信仰が深まるにつれて自然に着用したいと思うようになるそうです。
また、もう一人の方はフランスにいた時期が長いそうなのですが、頭髪や肌を隠していないそうです。その習慣はフランスの法律では公的な場所でのヒジャブの着用が禁止されていることが影響しているようです。
彼女の考えの中で特に興味深いことは、彼女が全ての宗教に対して敬意を示していることです。つまり、イスラム教が非寛容であるというイメージは、一部の保守的な国や個人が原因で作られたことになります。
結局悪いのは教義を自分勝手に解釈して犯罪を行う個人です。日本でもかつて仏教を騙るテロリスト集団が現れたことがありました。しかし、源流である仏教そのものを悪く思っている人はほとんどいないと思います。
イスラム教では信仰の深さによってのみ個人が判別されるため、それにより現在信者が増え続けているそうです。宗教に限った話ではありませんが、寛容性こそがコミュニティが繁栄する上での秘訣であるといえます。