2つの「チェリーピッキング」
営業的な立ち回りをするときに、お客様対応で気を付けていたことがある。
「ややこしいお客さんには手薄く、よいお客さんには手厚く」と。
一瞬当たり前では?と感じるかもしれないのだけれど、ビジネスシーンにおいて、やいやいクレームの多いお客さんというのは一定数いらっしゃっる。そういう場合、利益や売上への寄与は良客とさほど変わらないのに、クレームの対応にやたら時間がかかって、費用対効果が極めて悪くなると。
で、気を付けなくてはならないのはクレーマーに手を取られていると、何も言わない良客がどんどん減っていくんですよね。ないがしろにされていることに気づくので。
そりゃそうなのです。
手厚くするお客様は残り、手薄くしているお客さんは減ってゆく。
クレーマーに手厚くすれば、クレーマーばかりが残ってしまうという地獄の状況が出来上がるんですよね。
でも、クレーマーはそういうことを知ってか知らいでか、ガンガンメールを、ガンガン電話を、時間をどんどん奪ってゆく。手厚くすれば手厚くするほどです。
こちらに落ち度があればね、適切に対応すべきでしょうけれども、過剰な対応は要検討です。
自身にとって、チームにとって、ひいてはサービスを使ってくださっているその他のユーザーさんにとって不利益となる手厚さは、全体最適としてはNGなのです。
そして望むべくは良いお客さんに囲まれることですから、手厚くすべきはクレーマーではなく、良客であると。
これは重々意識しないとクレーマーの勢いで、反転してしまうんですよね。行動が。
だからこそ、
「ややこしいお客さんには手薄く、よいお客さんには手厚く」と。
これは肝に銘じて。
チェリー・ピッキング(英語: cherry picking)
1:数多くの事例の中から自らの論証に有利な事例のみを並べ立てることで、命題を論証しようとする論理上の誤謬、あるいは詭弁術のことである。cherry-pickingの語義は、サクランボの熟した果実を熟していないものから選別することであり、転じて「良い所だけを取る」「つまみ食い」の意味で使用される。
2:チェリーピッキングは、大規模な母集団から収益性の高い顧客のみを選ぶビジネス戦略を指すこともある。たとえば、健康保険会社は健康な人に保険を売り、不健康な人や不健康になりそうな人に保険を売ることを拒否するチェリーピッキングを行うことで、収益性の高い顧客を選択できる。
参考:「クリームスキミング」
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0
ちょっと違うのだけれど、そういう類の戦略を「チェリーピッキング」といいます。
あまり聞いたことがなかったのだけれど、なんかいい語感だったのでメモ。
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早まった一般化
論点のすり替え
ストローマン
トートロジー(小泉構文)
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