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手塚治虫のアラバスターにどハマりした人間の記録

カルシウム蛇です。

ハッシュタグに乗っかって2023年の夏からアラバスターにハマってしまった人間の記録を綴ろうと思います。

2023年の私は、4月に大学に入学したもののすぐに体調を崩し、休みがちになりました。6月の後半から春学期は丸々通わず、秋学期は休学を決めていました。そんな6月の下旬、テレビシリーズのアニメを観る体力が無かったため映画を何本か観ていました。その時の1本が原作手塚治虫、監督りんたろう、脚本大友克洋の「メトロポリス」でした。

メトロポリスは高校時代に私が声優の若本規夫が好きで自我を持ったロボットのキャラクターが好きだと知った友人から「メトロポリスって映画に若本規夫出てるよ、ロボットの警察官役で。」と言われ、元々気になっていた作品でした。で、観たのですが、めちゃくちゃ面白かったです。

いや、本当に面白かったんです。2023年の年末の記事で書いたのですが、「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」と僅差でその年のベスト映画になりました。ガメラ3もめちゃくちゃ面白かったです。

映画版メトロポリスを観て「メトロポリスおもしれ~!!!」となった私は原作漫画を読もうと思い「手塚治虫なら図書館にあるかも?」という考えから地域の図書館のサイトで検索してみたところ、ありました。そして「どうせならほかの手塚作品も読んでみよう」と思い、同じ図書館にあった「オリジナル版アラバスター」を借りたのです。まさかこんなことになるとは知らずに。

「メトロポリス」を読み終わってしばらくは映画版との内容の差異やそのあまりに悲しい結末にうちひしがれていましたが、しばらくして元気を取り戻すと「オリジナル版アラバスター」を読み始めました。するとすごい、すごい面白い、ページをめくる手が止まらない。読んでる最中は「もうあと半分しか無いの!?もっと読んでいたい!!」などと考えていました。今思い返してもあの時は本当にすごかったです、ぬいぐるみでもなんでもない「本」をとても愛しく感じてしまい、自分が寝る時に一緒の布団にオリジナル版アラバスターを入れるといった奇行にも走りました。

アラバスターにハマった原因はいくつかあるとは思いますが、まず主人公のアラバスターがとても好みのキャラ造形をしていたことがいちばんの原因であると考えられます。

もともとコンプレックスにがんじがらめにされた性格の歪んだ男が大変好みだったこともあり、主人公のアラバスターにドハマりしました。自分でも信じられないぐらいにドハマりしました。どれくらいドハマりしたかというと、大学で心身共に疲弊ししばらく絵は描いていなかったにもかかわらず約1ヶ月ぶりに絵を描き、読み終わって20日もしないうちにアラバスターが出演しているという噂を聞きつけてブラック・ジャックのゲームを始めるぐらいにはドハマりしてました。

手塚治虫作品全体にも興味がわき、図書館で「ブラック・ジャック」「どろろ」「火の鳥」などを読み漁り、自分でも買うようになりました。「アラバスター」は図書館に返した後普通に面白すぎたので自前で購入し、手塚文庫全集版と秋田文庫版も買いました。買ったきりで読めてない作品も結構あるのでなんとかしたいです。

そんな2023年の夏、ブラック・ジャック、ピノコ、間久部緑郎のぬいぐるみが出ると知り、私は思いました。「アラバスターのぬいぐるみも欲しい」と。

作りました、欲しいと思ってから行動に移すまで1年以上かかりました。池袋同人工房さんのぬい布プリントを利用したため素体を縫っただけですが、作りました。玉止めも満足にできないくせに作ってしまいました。このアラバスターぬいぐるみはいろいろ連れまわしてます。

連れ回している例

今は「アラバスター」のヒロイン、亜美のぬいぐるみを作っています。これで亜美と両想いの不良少年のゲンのぬいぐるみを作り始めたらどうしようという不安が私を包んでいます。亜美を作るのもかなり苦労してるのでもう正直作りたくないです。亜美のぬいぐるみ1体作り出すのに持ってなかった道具や布で4000円ぐらいかかっているのでお財布的にも優しくありません。

「アラバスター」は2022年の夏にミュージカル化されていますが、現在視聴手段が何もありません。一応過去に現地に行けない人向けの配信はやっていたらしいのですがハマったのが2023年のオタクには何も残されていませんでした。残されていたのはパンフレットと限定受注生産されたCDだけ、そしてパンフレットはまだそこそこ流通しているもののCDは限定受注生産ということもあり滅多に流通しません。しかし私は諦めきれないのでひたすらに時を待ち、CDを買いました。もちろんパンフレットも買いました。

脚本・演出の荻田浩一さんとアラバスターを演じた宮原浩暢さんのアラバスターの解釈が非常に私に都合がよかったものの、私が心を蹂躙されるほど好きなシーンが軒並みカットされ、私の愛したアラバスターと少し違いましたが、それでも「ミュージカル『アラバスター』」という存在は私にとってとても大きいです。これのせいで私は「どうして最初に『メトロポリス』をオススメされたタイミングですぐ観なかったんだ!」と後悔する羽目になります、今も後悔しています。DVD化なり配信なりしてください、お願いします、オタクが泣いてます。

アラバスターが出てくると聞いた同人誌も買いました、アラバスターが出ると聞いたものはすべて買いました。私が別の作品目的で買った今はもう残っていない同人系雑誌(この説明であっているのかはちょっと不安ですが)の「ふぁんろーど」にタイトルが載っていたので20世紀にも「アラバスター」の同人誌は出ていたのかもしれませんが、見つけられていません。

「アラバスター」についての記述がありそうな手塚治虫評論的な本や「アラバスター」の元ネタと言われている「籠釣瓶花街酔醒」も図書館で借りて読みました、何ならTwitterでオタクが与太話的に「アラバスターと似てる」と発言していた「孤島の鬼」も読みました。とは言ってもまだまだ読めていない本もたくさんありますが。

まだまだ「アラバスター」にハマって2年の新参者ですが、これからも絵を描いたりいろいろしていくので暖かく見守ってやってください。

#ハマった沼を語らせて





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