専門病院から、また別の専門病院へ。【食道アカラシアと診断されるまで (6)】
※タイトル、次回分のタイトルでアップしてしまっていたため変更しました。
最新術式のPOEMを実施する昭和大学江東豊洲病院にたどり着くまでに、日本医科大学を経由したのがよかったのかどうかは、よく分かりません。ただ、「食道アカラシアっぽい症状の人は、POEMに対応した病院に行ったほうがいいよ」と思っています。
今日は、そのあたりのお話を。
※
最初、日本医科大学付属病院で、「アカラシアについて各種治療方法についての説明を受けた後、各種検査を受ける前に、「食道アカラシア確定なら、治療方法はPOEMがいい。そのときは再度、対応病院へ紹介状を書く」という方針でした。理由は前回記事の最後あたりをご参照ください。
そこを踏まえて、「よかったこと」と「しんどかったこと」を。
【よかったこと】
紹介状に添付された画像etc.から、「アカラシアであることは間違いなさそうですね」と、初診時に手術日を確定してもらえました。たまたま2週間後に、ちょうど医師の都合が空いた日があったのです。リスケしてくれた誰か、ありがとう。おかげで助かりました。
他の病院でアカラシアの診断がついていないと、初診から手術まで場合によって数ヶ月かかることもあるそう。あの状態がさらに数ヶ月続くとか、もう本当無理です。
【心身&お財布につらかったこと】
上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)、食道透視(通称バリウム検査。バリウムのような液体を飲んで、食道の動きを見る)、食道内圧検査(内視鏡を鼻から胃に通し、横になったまま生理食塩水をごくんと飲んで食道の動きを見る)のほか、血液検査や尿検査など、日本医科大学付属病院で受けた、ほぼすべての検査を再度、昭和大学江東豊洲病院でも受けなければならなかったのです。
ちなみに、上記・最初の3つは胃を空っぽにして受ける検査なのですが、日本医科大学付属病院ではたまたま専門医が不在の時期と被り、それでも最短で無理くり都合をつけてくださったこともあり、3つすべて別日で受けました。
飲み食いがかろうじてできる朝昼に何も食べれない、飲めないということは、当時の私にとって、「丸1日水分が取れない」ということ。身体、限界だったので、検査で病院に行くたびに点滴を受けていました。あの日々は何だったのか…。
もちろん「手術する病院でやらなければいけない検査」があるのは当然だとは思います。でも、「あれ、それなら、そのまま再度紹介状書いてもらってた方がラクだったんじゃない?」とは、やっぱり思いました。
ただ、おかげでしょっちゅう病院に行っていたので「そのたびに点滴をしてもらえる」というのは、それなりに大きなメリットでした。
この頃、本当に点滴が命綱。点滴を受けて、数分ぐらいすると体中がじんわりしてきて、ああ、水分が巡っていく……。点滴受けたあとは、すっごい頭がクリアになる感じを毎回しみじみ感じていました(おかしいな、いま、水分たっぷりとっているのに)。
※
とにかくもう手術日も確定している。面倒だとか、なんだとか考えるだけエネルギーの無駄。もはや、その気力もない。手術さえ受けてしまえば、しょせん開腹でもない内視鏡の手術。術後4日で退院できる。日常生活にもそれほど影響なし、と何かで読んだ。と、安心しきっていました。
賢明な読者の方はお気づきでしょうか。
私はここでも確実に大きな間違いをしていました。
そう、手術、なめていました。なめきっていたのです。
続く。
※当記事は実体験に基づきますが、医学的な記述に関しては専門家ではありません。正確な記述ではないかもしれないこと、ご容赦ください。
いただいたサポートは、新刊の書籍購入費や「仕事ではないけれど取材したい記事づくり」の費用にあてさせてもらっています。文章でお金をいただく重み、しみじみ感じています。