野心で不満を焼き尽くす
秋の夜長、ひとり時間を上質な文学と一輪の花で彩る。sounds 大人の贅沢ではありませんか。
鎌倉で行われている文学と花講座。秋に入って、花選びも楽しい季節となりました。
講座の流れは、まず稲垣麻由美先生が選んだ復刻本のレクチャーから始まります。
本の内容だけでなく、その時代背景や著者の辿った人生を知ることで、どのように作品が生まれたのかに迫ります。受講生の方々もその謎解きを楽しまれておいでです。
装幀のデザインや紙、文体なども今では考えられないほど繊細に作り込まれています。つくづく、日本の宝です。
文豪とは深い業を背負って生きた人たちですけれど、どこか親しみも感じたりします。
その生い立ちや、それぞれが抱えたコンプレックス。きっと誰のどんな人生にも、人間として生まれたからには何かしら不満があるはずです。
文豪たちは、その業で不満を焼き尽くし今でも読み継がれる文学を書き続けました。
私も不満だらけだった。失敗ばかりで満身創痍。。
でも、日々立ちはだかる不満(障害)を野心という炎で焼き尽くし、選んだ道を進むという生き方も選べるはずです。
不満や愚痴はエネルギーもれの原因となるので、燃やし尽くさなければ前に進めません。
同行してくれたカメラマンさんがこっそりオフショットを撮っていました(笑)。ちょっとほのぼの感漂います。
一緒に講座をしている稲垣麻由美さん。この方も野心で根こそぎ不満を焼き尽くしているお方です。
会った瞬間にすっかり意気投合して、出会いからわずか半年でこの講座を作ってスタートさせた電光石火ペア(笑)。
私たちにあまり近づき過ぎると火傷するかもしれません。
ご覚悟を!
冗談はさておき。日々の小さな不満、愚痴の類には大した害はありません。その根っこを燃やす必要があるのです。
ご自身の心の奥にある不満の根っこ。深い業を背負った文豪の名著には、その根っこを明らかにする力があるはずです。
燃え尽きた根っこからは、それはそれは美しい花が咲きます。
それが「文学と一花一葉」の世界です。