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寒さが厳しくなる「小寒」の過ごし方

小寒について

「小寒(しょうかん)」は冬の5番目の節気で、太陽黄経が285度に位置する時。今年は1月5日に当たります。「小寒」の期間は1月5日から、次の節気「大寒」(1月20日頃)までの約15日間を指します。

※二十四節気とは?
二十四節気は太陽の動きをもとにしており、太陽の黄道上(360度)の動きを15度ずつ、24等分して分けた季節の事です。毎年同じ時期に、同じ節気が巡ってきます。節気の感覚が一定で、半月ごとの季節変化に対応できるため、古くから、農作業や暮らしの目安として使用されてきました。

(二十四節気が使用されるさらに昔は、月の満ち欠けに基づいた太陰暦のみが使われていました。ただ太陰暦は、太陽の位置と無関係で、季節にズレが生じてしまうため、二十四節気が考えられたそうです。)

小寒は“寒さが加わる頃”という意味で「寒の入り」と呼ばれています。

小寒から節分(2月3日)のまでの30日間は「寒の内」と呼ばれ、寒さが厳しくなり冬本番です。寒い夜は空気が澄みきっているため、星がきれいに見えるのもこの時期の特徴です。夜に外に出ることがあれば星空を見上げてみてくださいね。また、この日から寒中見舞いを出します。

「寒の内」の期間に汲んだ水のことは、「寒の水」といわれています。この時期の水は、雑菌が少ない上に水のエネルギーが高く、体にも良いとされてきました。また、長期保存にも向いているとされ、「寒の水」で作られた味噌・醤油・酒は腐らないといわれているそうです。

おすすめの養生法

「小寒」の前後は年末年始などご馳走を食べる機会も多く、暴飲暴食によって内臓機能が低下することで、内臓の冷えが起こりやすくなっています。そこに、「小寒」という季節の冷えが重なることで、下腹部や下半身が冷えやすくなります。

下腹部や下半身は、腸・腎臓・膀胱・子宮などの臓器と関連が深く、泌尿器や生殖器のトラブルや、ホルモン分泌も乱れやすくなるため、冷えると老化が進むと考えられています。冷えが強い人は、食習慣を整えるとともに、下腹部や足も温めるように心がけましょう。

おすすめの食材は、豚肉です。ビタミンB群も多く含み、皮膚粘膜強化の他に滋養強壮、免疫力アップになります。豚肉と野菜たっぷり鍋でビタミンやミネラルを補給し、「腎」の強化をしましょう。「腎」の強化は精力、成長、老化防止に役立ちます。

お正月に無病長寿を願って飲まれる「お屠蘇(とそ)」。現在では日本酒のことを指すこともありますが、「お屠蘇」とは酒や本みりんで生薬(屠蘇散)を浸け込んだ一種の薬草酒です。「屠蘇散」は漢方処方になっており、正式には「屠蘇延命散」と呼ばれます。邪気を屠(ほふ)り、心身を「蘇生」させると言われ、家族の無病息災の願いが込められています。

「屠蘇散」には、オケラの根(白朮:びゃくじゅつ)、山椒(さんしょう)の実、防風(ぼうふう)、桔梗(ききょう)、桂皮(けいひ)、ミカンの皮(陳皮:チンピ)などが含まれ、風邪の予防、胃腸の働きを助けたり、体を温める効能があります。

「屠蘇散」の残りをお湯でほんの少し煎じて飲むと、風邪の初期の症状に有効です。

<お屠蘇の作り方>
酒と本みりん合計300mlに、屠蘇散を浸します。酒を多くすると辛口な仕上がりに、本みりんの割合が多いと 甘口でまろやかな味わいになります。
抽出が終わったら屠蘇散を取り出します。抽出時間は、平均して5時間~8時間が一般的です。

「小寒」に作る、おうち養生レシピメニュー

これから「小寒」の期間中、今の時期だからこそ作りたい「旬のレシピ」を紹介していきます。

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▼メニュー
1/6 ひじきとごぼうの炊き込みご飯
1/7 牡蠣の紫蘇巻き天ぷら
1/8 蕪の梅和え
1/9 台湾風 大根餅ち
1/10  白菜と酒粕のお味噌汁

厳しい寒さで、冬本番の「小寒」。身体を温める食材を、効果的においしく食べられるレシピです。食材の栄養をたっぷりとりながら、身体を芯から温めていきましょう!

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