冬支度を始める「立冬」の過ごし方
立冬について
「立冬」は冬の最初の節気で、太陽黄経が225度に位置する時。今年は11月7日に当たります。「立冬」の期間は11月7日から、次の節気「小雪」(11月22日頃)までの約15日間を指します。
※二十四節気とは?
二十四節気は太陽の動きをもとにしており、太陽の黄道上(360度)の動きを15度ずつ、24等分して分けた季節の事です。毎年同じ時期に、同じ節気が巡ってきます。節気の感覚が一定で、半月ごとの季節変化に対応できるため、古くから、農作業や暮らしの目安として使用されてきました。
(二十四節気が使用されるさらに昔は、月の満ち欠けに基づいた太陰暦のみが使われていました。ただ太陰暦は、太陽の位置と無関係で、季節にズレが生じてしまうため、二十四節気が考えられたそうです。)
「立」には新しい季節になるという意味があり、「立冬」は立春、立夏、立秋と並んで季節の大きな節目です。
「立冬」は木枯らしが吹きはじめ、冬の気配が感じられる頃です。木枯らしは、晩秋から初冬に吹く冷たい北風で、木の葉が吹き落とされ、枯れたようになってしまうことからそう呼ばれています。天気予報で木枯らし1号が発表されたら、冬型の気圧配置になったあかしです。
この日から「立春」の前日(2月3日)までが、暦上の冬になります。本格的な冬がやって来る前に、冬支度をしましょう。
おすすめの養生法
暦の上では、「立冬」から冬が始まります。ですが、日本ではまだまだ秋の実りのある頃で、澄んだ空気に青空が広がり、紅葉が綺麗に染まる季節です。ここから徐々に自然の動植物は冬眠の準備に入ります。
冬は寒さから身を守るために「気」(生命力)を体の中に蓄える季節です。身体は無駄な消費を抑え、内側に「気」「熱」を蓄えようとします。
この時期に夏と同じように、汗をたくさんかいたり、冷たい物を摂ったり、夜更かしして過ごしていると「気」の向きが外向きになってしまい、溜めるべき「気」や「熱」が発散されてしまいます。そうすると、寒さに熱を奪われ力を消耗し、免疫力が低下し、体調を崩しやすくなります。
まずは、本格的な冬に備えてしっかり体の中から温めることを意識しましょう。
生活面では早寝遅起きをし、太陽と同じリズムで睡眠を十分に取ることがおすすめです。ゆっくり睡眠を取ることで、寒さでの体力や気力の消耗に備えることができます。
食事面では体を温める食材や、エネルギーの比較的高いものを。羊肉、鹿肉、鶏肉、牛肉、エビ、まぐろ、うなぎ、すっぽん、乳製品などが当てはまります。そして、新鮮な野菜、特に根菜類がおすすめです。
ビタミンもしっかり摂るように意識しましょう。また、黒い食材は「腎」を養うと言われています。黒ゴマ・黒きくらげ・海藻類・黒米・黒豆・小豆などもおすすめです。
「立冬」に作る、おうち養生レシピメニュー
これから「立冬」の期間中、今の時期だからこそ作りたい「旬のレシピ」を紹介していきます。
▼メニュー
11/15 栗のスパイス炊き込みご飯
11/16 鮭のムニエル 舞茸のクリームソース
11/17 ほうれん草とくるみのキッシュ
11/18 蕪と柿のサラダ
11/19 切り干し大根と生姜のコンソメスープ
いよいよ冬が始まる「立冬」に、身体を内側から温めていくメニューです。秋の実りをいただきながら、冬に向けた身体や習慣を作っていきましょう。