禁断の(ペット)見守りカメラ。安心と、新たな憂鬱
猫のトロロ(と、認知症で要介護1の夫)が心配なので、ペット見守りカメラを導入して、しばらく経ちました。
スマホで簡単に見られるから、つい、こまめにチェックしちゃうのです。
トロロの寛いでいる姿を見ると、ほっとします。
私がいなくても、けっこうマイペースでやってるんだな、と。
外出先から夫に電話すると、夫の声も元気な気がします。
私が家にいるときは、目を離すと、
椅子に座ったままウトウトしていることが多いけど、
一人だと気が張っているし、開放感もあるのかな。
ところが、ペットカメラが思わぬものを映してしまうのでした。
外出先から夫に電話しました。
「トロロはどうしてる?」と訊ねると、
「いつもの所。ハンモックで寝てる」
と、夫は言うのです。
しかし、カメラを見てみると、夫の近くの床に座ってる!
あれれ?
その後、出かけて電話で話すたびにカメラで確認してみたら、夫の答えは全て(!)、いい加減でした。
どよよん、と、落ち込みました。
カメラの設置前、数十回も外出先から夫に電話をしたとき、
トロロの居場所を訊ねて安心してたけど、
あれって………。
これが認知症の症状ならば、怖いけど仕方ないです。
でも、
夫は認知症を発症する、はるか以前から、
私の訊いたことことに対して、適当に答えるのです。
「大したことじゃないんだから、ちょっとくらい(の嘘は)いいでしょ」
などと言っていました。
夫の言葉はしばしば辻褄が合わず、
「言ってることの、どちらかが嘘」という状態。
でも、そういう、どうでもよさそうなことを、
いちいち「本当かな」と疑うのが、
けっこうストレスなのです。
夫の嘘(と言っても、些細なものばかり)が発覚するたびに、私は何度も何度も、
「どうでもいい嘘でも、ストレスだから止めて」
って、頼みます。
そのときは「分かった」というけど、
やはりダメだった………、の繰り返しでした。
私が怒ったときの口調がキツいからかな?
とも思うけど、そういうシチュエーションでもない。
夫婦もいろいろあるし、
夫に浮気をされたわけでもないし、
私も病気が酷かったとき迷惑をかけたし、
経済的にも頼っているし………
と、考えてみても、やはり精神的な負担です。
と、ここでちょっと思いついて、
「小さな嘘 病気」で検索してみました。
すると、発達障害や認知症で嘘をついてしまう、
というパターンもあるらしいのです。
なるほど、夫の場合は、
「悪気はないけど、考えるのが億劫で、
つい、適当なことを言ってしまう」
という感じかもしれません。
ただ、これが始まったのは、
私の記憶では20年くらい前からなのです。
そもそも、
「この人は、なんで『考える』ことを惜しむのだろう?」
と、何度も思ったのでした。
だから、実は認知症は20年くらい前から、
ゆっくりゆっくりと、進行していたのかもしれません。
夫の場合、嘘と言っても、
悪気はなく、自分でもコントロールできず、
脳の機能の弱さからきているのだろう。
そう思うと、なんとか我慢できそうな気もします。