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Summer of 85/フランソワ・オゾン監督(2020)
夏休みは避暑地に行ったり、田舎に帰ったりと環境の変化が特別な体験を生み、思い出を長く記憶に残すわけですが、一方「ナイフで切ったように夏が終わる」なんていうPARCOの秀逸な広告コピーが今でも記憶に残るように、その儚区、急に終わる記憶はソフトフォーカスの淡い映像として脳裏に刻まれるわけです。
そしてこの映画は死のイメージに取り憑かれたホモセクシャルな若者の「ひと夏の体験」。
原作は「俺の墓で踊れ」。イギリスで82年に出版されたこの小説に描かれた80年代のムードが映像でもよく描かれています。
そしてこの映画で重要な役割をするのが当時の2曲のヒット曲。冒頭から流れるのが、The Cure の「In between days 」。”君がいないから、僕は浮気をしてしまったんだ“とキャッチーなメロディーにのり、Robert Smithが無責任に歌います。
主人公の部屋の壁には、「死者の書」とRobert Smithがとなり同士で貼られ、そんな軽さもまた青春。
そして「墓で踊る」時に流れるのが、Rod Stewart の「Sailing」。
流行は30年で一回りするとも言われますが、その時代を過ごした人へは懐かしく、経験していない人には新鮮に映るであろうエバーグリーンなひと夏の儚い青春物語。
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