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2024年12月の記事一覧

バブルの時代、僕たちは、これは1920年代パリの”ベル・エポック”だと信じ、享楽的に浪費していた。「モダーンズ」(The Moderns)/アラン・ルドルフ監督(1988)

「モダーンズ」(The Moderns)/アラン・ルドルフ監督(1988) 日本がバブルに向かい企業が”メセナ“という名目で、”文化“お金を使うことで、多くの美術展が開催され、街中に”アート“があふれ、人々がそのゴージャスな世界を享受していた頃に、日本でも公開された作品。 映画の舞台は1926年のパリ、第一次世界大戦が終わり、戦勝国は好景気に沸き、その中でも”新興国“として、台頭してきたアメリカのアーティストたちが、パリを訪れ、パリの社交界、芸術界と交流した時のことが描かれ

ロンドン愛な僕が大好きな映画を再見。ひかりのまち(Wonderland)/マイケル・ウインターボトム監督(1999)

大好きな映画を再見。何が好きかというと、まず多くの人物が登場し、彼らそれぞれが、孤独と不安を抱えながら、ストラグルしながら生活し、その人生が交錯しながら、ストーリーを紡いでいく群像劇であること、そんな登場人物たちや彼らの生活を優しくメランコリックに包みこむようなマイケル・ナイマンの音楽、マイケル・ウインターボトム監督(は僕と同年代であり、70年代後半から、80年代前半かけてのティーンエイジャーから20歳代前半にかけて、パンク、ニューウェーブの空気感を共有した世代に通じ合える何

やっとPunk 色が出てきたStiffの第2弾コンピ Hits Greatest Stiffs(1978)

こちらはStiffのコンピ第2集で、グレイテストと名打ってますが、そもそもシングル10枚しか出してないので、そのシングルが収録されてます。オープニングが記念すべきStiffの第一弾シングルNick Loweの「Heart Of The City 」。 そして続くはPink FairyのStiffでの唯一のシングルと時代のスピード感を感じる楽曲です。 とはいえ元Ducks DeluxeのTyla Gang が「テキサス・チェンソー・マサカー・ブギー」なんていうパブ・ロック感

Play list “Winter Melancholia” Ikeda K. 2024.12.07

はじめてのDJは、高円寺のコネクシオンで。 今回参加する「Groovy Music Research」のテーマは ”Song Of Winter”。 そこで僕は、冬のメランコリー(Winter Melancholia)   というイメージでセレクト。暖かい部屋で、微睡みながら物思いにふける時に流したい音楽かなと思います。20分のセットを2回担当することになりました。 First Set 1.Maybe/Jill Read まずオープニングは、誰も知らないけど、どこか懐かしさを

これはパンクなのかと恐る恐る聴いたStiff のコンピレーション「A Bunch of Stiff Records」 (1977)

音楽雑誌ではロンドンではパンク・ロックが盛り上がっていると言う記事を見る事もあるが、音を聴きたくてレコード屋さんに行くも売ってなく、それらしきものとして買ってきたのがこのStiffのコンピ。 収録されているのは、知らない人ばかりで、唯一知識があるのは、同時期にシングルを何枚か買ったNick LoweとMotor HeadのLemmyの名をHawkwind のライブ「宇宙の祭典」で見つけたくらいでした。 聴いてみてもこのオッサンぽく、B級な感じがこれは本当にパンクなのかと謎が