子供は残酷で優しい【教員333日目(1年目)】
子供って優しいけど残酷だと思った。
集会を子供たちと作っていく中で、自分で決めた役割を2回すっぽかした子がいた。
全体で、
「はじめの言葉の人って準備してる?大丈夫?」
って聞くと、思い出したように僕のところにトコトコって来て
「先生、僕がはじめの言葉だった。」
と言ってきたので、
「君は前の集会でルール説明だったの覚えている?君は忘れていたけど、他の子がやってくれたからなんとかなったんだよね。でっ今回も君がやることを忘れていて、今日が当日で、今リハーサルで、どうするの?正直、僕は君に仕事を任せたくないんだよね。今、君に対して信頼してないので、仕事を任せたいと思えないよ。信頼はやらないと無くなるだよね。なので、個人的にやって欲しくないな。」
と、伝えた。
それで、泣いていたので
「それでもやりたいの?」
と、聞くと
「やる」
と言ったので、
「それは先生が決めることじゃないよ。集会をやるみんなが決めることなんだよ。」
「みんな聞いてくれる?この子は、前回の集会で仕事を一つやらないでいて、今回もリハーサルまでやることを忘れていて、何も準備してないんだよね。先生の中での信頼は今、正直ないんだけど、この子にはじめの言葉をやってもらっていい?それともみんなはお願いしたくない?どっち?」
と聞くと、クラスのほとんどがお願いしたくないに手を挙げた。
「2回もすっぽかしているならやって欲しくないな。」
「2回もでしょ。そんな人にやって欲しくないな。」
「最後のチャンスとして、今回はやらせてあげてもいいんじゃないかな。」
こんな感じのタイミングで、
「やりたいと言ってもやらなかったらこんな感じで信頼は無くなるんだよ。」
と、その子に伝えておいた。
その上で、
「みんなさ、今回その子は失敗をしたんだけど、学校ってどんな場所?」
「失敗する場所」
「そうだよね。みんなだって失敗するよね。でっ今回その子は失敗したんだけど。だから、その子にもう一回挑戦するチャンスをあげてくれないかな?失敗は誰でもするもんだしさ。」
「いいよ〜」
という感じで、その子ははじめの言葉をすることになり、でも本番はグダグダだったので
「練習しないとうまくいかないんだよ。だから、みんな前から準備して本番を迎えるんだよ。」
と、フィードバックした。
子供って素直だからこそ残酷だと思った一幕でした。
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