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小学一年生にトランスジェンダーを語ってみた【教員309日目(1年目)】

今日は、新しい挑戦をした。

1時間目が少し時間が余ったので、僕が担任をしている間にどうしても伝えたかったことの一つである「性」について話をした。

「みんな、先生がスカート履いてきたらどう思う?」

こう聞くと彼らは大爆笑。

「可愛い!」
「えっやめて」
「似合うわけないじゃん」

そんな言葉が飛び交った。

「どうして先生がスカートを履くと面白いの?」

「だって先生は男じゃん。」

当たり前の顔をして、彼らは僕を見つめてきた。

「でも、先生の心は女の子かもしれないじゃん?」

意味がわからないという顔をした子がいたので、説明を始めた。

人間には体の性と心の性があること

心の性の中でも、服や食べ物などの性と誰かを好きになる性は違うこと(付き合いたい好きと、性交渉したいという好きと、その人が好きは意味が違うし、性も違うかもとか踏み込んでもよかったけど、流石に難しすぎるので、そこはやめました。)を伝えました。

そして、僕は最近やった性の診断サイトで、心の性が男の子でも女の子でもない「Xジェンダー」という結果になったということも伝えました。

「先生は女の人が好きだけど、先生は化粧も似合うならやってみたいし、かっこいい服も着たい。筋肉に憧れはなくて、細身でいるのが好き、みんなが女の子みたいって言ってきたけどニットの服を着るのも好きです。」

「多分心の中に男の子の部分も女の子の部分もあるんだと思います。」

そんなことを話をしていると

「じゃあ、先生のこっち側が男で、こっち側は女だったりするの?」

「半分で別れているわけじゃなくて、混ざっている感じかな。この前赤と青を混ぜたら紫になったでしょ。そんな感じ。」

クラスの半分くらいの子はたぶんわからなかったと思う。

でも、何人かの子は僕の方を食い入るように見てた。

最後に、

「これは特別なことじゃなくて、誰にでもあることなんです。クラスの子が40人いたら、3人は体と心の性が違う人がいると言われています。」

「えっそんなに!!このクラスにもいるの??」

「いるかもしれませんし、そうじゃないかもしれませ。ただ大事なことは、その人は何か悪い訳じゃないんです。そういう人もいるってことなんです。だから、もし自分がそうでも、周りの友達がそうだっとしても嫌いにならないでください。」

「もし万が一、友達が僕はそうなんだと教えてきたら絶対に気持ち悪いなんて言わないでください。」

「これはとても大切な話なので、勇気がいります。だからこそ無理に周りに言わなくていいです。でも、もし何かあったら先生に言ってきてね。いつでも相談にのるからね。」

そう言って話を終わらせた。

授業後、

「先生、私怒るとカッとなるんだけど、どうかな?」

と、聞いてきたので、

「怒る時は先生もカッとなるし、それだけで男とは限らない。だけど、もし気になるならまた話にのるよ。」

と、伝えさせてもらった。

そうすると、その子は何もなかったかのように走り去っていった。

この話がこの年齢段階に適しているかはわからない。

だけど、僕が彼らを担任できる保証があるのもあと二ヶ月しかない。

だからこそ、伝えておきたい。

知っていると知らないでは世界があまりにも違うから。

次は、男らしさ女らしさにアプローチしていきたいな。

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