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教員一年目が学校にzoomを持ち込んだ結果、半年でzoomが学校文化に

教員になって半年。

教員になってちょうど半年の朝、僕は二度目の全校zoom集会の準備に朝から学校を走り回っていました。

教員になって三ヶ月の頃に、学校全体を巻き込んで全校参加のzoomを用いたオンライン集会をしました。

あの時は、どうやって繋げばいいのか、そもそも繋ぐ必要があるのか、考え、試行錯誤を繰り返していました。

カメラもマイクも付いていない学校のパソコンでどのような形で繋がりを学校全体に生み出していくか、一年目ながら職員をどうやって巻き込んでいくか、葛藤だらけの日々でした。

全クラスがzoomで繋がったことで、久しぶりに見る異学年の友達に手を振り、一緒にビンゴして盛り上がる。あの時の子供達の笑顔は今でも忘れられません。

詳細はこちらをご覧ください。


それから三ヶ月。教員になって半年。

学校の中で、zoomが文化になってきたことを肌で感じています。

zoomが文化に

全校zoom集会を子供達中心で二度行い、三度目も数週間後も計画されています。

子供達の中で、全校で何かをする時の選択肢に「zoom」が入ってきていることを話し合いの様子から感じています。

「zoom」を使わなければならないではなく、学校のみんなを楽しませるために「zoom」を使った方がいいか、使わなくてもいいんじゃないか

目的のために必要な議論がされていて、とても素敵だなと思っています。

また、他の先生の頭の中に「zoom」が、選択肢の一部になってきていること、文化になってきていることを感じます。

特別支援学級での出来事

ある朝、特別支援学級の先生から急に呼び止められた。

どうしたのか話を聞くと、

「特別支援教室全体で発表会をやりたいんだけど、コロナの関係で一度に集まることができなくて、なんとか他のクラスの様子もリアルタイムで観れるようにしたいんだけど、力貸してくれない?」

とのご依頼を頂きました。

二つ返事で、zoomを開き、特別支援教室を全クラス繋ぎ、リアルタイムで複数のクラスがお互いの発表を見合うということを実現しました。

一学期、集会委員会の集会で、一度全校でzoomを繋いだことがあるので、職員のみなさんはIDとパスワードを教えると、みんなスラスラとzoomに入ってくれてストレスが無かったです。

一度全校で繋いだことで、教員全体の中で、zoomという選択肢が入ってきているのを肌で感じた一日でした。

また、その件では、

「これは誰でも開けるの?」
「どうすれば自分でも開けるの?」

といくつか質問を頂きました。

自分から使っていこうとする先生が多くいるのはとても心強く、タネをまいてよかったなと思っています。

また、朝言われてすぐに僕が繋いだので

「こんな簡単に繋げるの!」

と驚きながら、新しい可能性を手に入れたようでワクワクしている顔が見れたのも嬉しいです。

何より、子供達が日頃関われていない中で、このような形で互いに交流し、楽しそうな顔をしていると報告を受けたのがなによりも嬉しかったです。

校内研修での出来事

また、別の先生から校内研修に関して依頼を受けました。

これまでの研修では、担当の先生の授業を見て、みんなで議論するという形をとっていました。

しかし、子供達がクラスの中にいて、学校の他の教員が集まって参観することは難しい。

そこで、zoomを用いて黒板や子供達の様子を動画で撮って、それを別室で検討するという形を模索できないかという話になったのです。

もちろん、二つ返事でOKしたのですが、これは授業参観の可能性を広げる取り組みなんじゃないかとも思っています。

これまでの授業参観は、その場でみて、その後別室で検討する形式がとられていました。

しかし、zoomを用いた別室で検討する形式だと、授業を見ながら参観者同士で議論することができます。

もちろん、授業を集中して聞いた上ではありますが、目の前の出来事をタイムロス無しで検討することで、他の教員がどのような視点で授業を見ているのか知ることにも繋がりますし、目の前の子供達から語りやすくなるのではないかと思っています。また、参観者同士で議論した上で、問いを精選しておけば、授業者に聞く質問もより学びがあるものになるとも考えられるのです。

こんな時だからこそ見えてきた新しい可能性を味わい尽くせたらいいなと思います。

校外との繋がりについて

僕がいる市区町村では、学校間のやり取りをzoomを使って行う試みが行われています。

先生方がzoomに入るために僕が手伝うこともあったのですが、先日こんな依頼がありました。

「いつも来てもらっている〇〇っていう団体の人を呼びたいんだけど、コロナで難しくて、オンラインならいけないかな?」

目的次第ですが、可能ですとお伝えし、その後オンラインでの交流を視野に計画が進んでいきました。

断っておきたいこと

これらは僕が何かしたからどうこうというものではないと思います。

社会の流れもありますし、自然とこうなっていったのかもしれません。

ですが、僕がいることでその流れを早めたり、僕がいたことで子供達が先生達が笑顔になる機会が増えたのだとしたら、僕はここにいてよかったのかもしれません。

最後に

最後に僕の好きなこと言葉に

「変わるべきはハード、変わるのはソフト」

という言葉があります。

学校だから、先生だから変わらないんじゃないんです。

子供ためなら先生は変わるんです。

そんなことを現場で肌で感じています。

zoomという文化がこれからオフラインも復活してきた時に、どんな形で活きていくのか、どうなるかわかりません。

ただ、新しいものは取り込まれていき、文化になっていくのです。

僕たちはその文化という花が開く最前線にいるのかもしれません。

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小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )
サポートして頂いたもの、全て教材の作成費用等の子供たちのために使わせて頂きます。