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些細な支援方針を保護者の方と決めること【教員349日目(1年目)】
今日、うちのクラスの子の保護者会の方に電話をかけた。
その子が特に問題行動をした訳ではなく、いつもと少し違う様子があったので、話をさせてもらった。
図工の授業中に、これまでは堂々と絵を描いていたのに、急に周りの子に見えないようにしながら絵を描く仕草が見られた。
授業後、話を聞くと先生に見られるよりも周りの子に見られるのが嫌なこと、それは誰かに何かを言われた訳ではないこと、できるだけ全部のことをできるようになりたいという想いが強いことがわかってきた。
そこで、絵の良し悪しは人それぞれ感じ方が違うものであること、相対的に見ても見劣りはしないこと、下手だと感じることは自由だけど、その子はその子の良さがあるということを伝えた。
伝えたが、本人の納得している感じは伝わってこず、絵の問題なのか、それとも完璧主義故の問題なのか、原因が現段階ではわからずにいた。
そこで、親御さんに電話してこのようなことがあったことを伝えさせてもらった。
真っ先に出てきたのが、細かく見てもらってありがとうございますという感謝の言葉だったのは、嬉しかったが、そこは置いておく。
話していく中で、完璧主義あることや、これまでの成功体験の積み重ねに対しての失敗体験の少なさが明らかになってきた。
失敗すること、今回でいうと「絵が下手である」(そんなことは決してなかったが)という体験を受け止められないのかもしれないという考えに話し合いで至った。
そこからもう少し時間があれば、僕と保護者の方が協力してできることがたくさんあったものの、学校で残り数日でできることは限られていることを伝えた上で、ご家庭で褒めていくという基本方針は変えることは無く、失敗をした際に、「大丈夫だよ」で終わらせるのではなく、失敗を受け入れた上で、どうやって次は変えていくのかという、失敗を受け入れる経験を積ませていくことを大事にしていって欲しいということを伝えてさせてもらった。
ご家庭と教育方法について話す機会はこういう電話をすると多く、教育の専門家としての発言が求められていることを実感する。
自分の知識不足に嫌気がさすが、それでも自分なりの言葉で親御さんに考えを伝えられていることは今年の成果である。
その一方で、どうしても僕の言葉が保護者の方にとって、大きな影響を与えてしまうものになりがちなのは肌で感じているので、今後はあくまでも一意見であることをもう少し前面に押し出していきたいと思う。
事件の前から、いいことも些細なことも伝えて、相談して決める。
来年度もこれを続けていけたらと思う。
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