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させることについて考えさせられた【教員331日目(1年目)】

投げやり気味なうちのクラスの子の投げやりのピークがきた。

今日遂にテストを放棄した。

テストを一問も解かず、消しゴムと鉛筆で遊び始めていた。

その彼の横に行くがやり始めることはなかった。

そして、大きな声で

「わかんない!」

と言って頭を振って、また遊び始めた。

たぶん、一年前の俺なら

「彼はわからないからそもそも彼の発達段階にあってないんじゃないか。」

と思って、すぐに支援に入っていたと思う。

でも、今日の僕は違った。

そのまま彼を遠くで見守っていた。

そして、しばらくして近くに行って彼に質問

「問題解く気はある?」
「うーん」
「そうかい。頑張ってね。」

そう言って、また距離を置いた。

そして、彼はまた遊び続けた。

彼以外解き終わった時に、

「うん。最近、君は一生懸命問題に取り組んでいましたか?二学期途中までの君は難しい問題もわからないなりに考えることをやめないでいたけど、最近はどう?」
「やれてない」
「やらなくてもいいけど、やらないと、このテストみたいにこれから困るときが出てくるよ。確かにやりたい時はたくさん問題解いていると思うけど、やりたくないからやらないだとこんな風に困ることがあるんだよ。」
「やりたくないことは『やりたくなーい』と叫んでやることを諦めてない?一生懸命問題に取り組んでない人に先生は、手を貸そうって気持ちにはなれないよ。少なくとも二学期の君は、最後まで諦めないで頑張っていて、手を貸そうと思えていたけど、今は思えない。頑張ろうって気持ちになったら教えて。」

それから10分後、彼が僕のところにきて、やる気になったと言ったので、テストの問題を解くのをサポートした。

そして、やればできるのだよ。

彼はとても小さな躓きで心が折れてしまうのだ。今までは折れた時に、僕が起き上がらせてきた。だけど、構えば構うほど自分でやらなくなる彼をみて、しばらく距離を置いてみて、彼が自走できないことに課題があることを肌で感じている。

もしかしたら、発達段階で考えると一人でできない段階だから仕方ないのかもしれない。

それに彼の楽しいを呼び覚まさせて上げられないこちらの責任なのかもしれない。

でも、やらないと構ってもらえるということ、やらなくてもいいということを強化してはいけないと思う。

そして、周りの子にもわからなければやらなくていい場だと思って欲しくない。

なんとしてでもやり遂げる癖をつけさせた方がいいんじゃないか。

そんな想いから、こんな行動に至った。

まあ、でもこれでいいのか正直わかんない。

でも、少なくとも一年前の俺はこんなことしなかっただろうな。

その子の未来を考えた時に、俺がいなくても走れるようになって欲しいんだよね。

走れるってのがやらされるじゃなくてやりたいことをやるだけでいいこともあると思うだけど、今の彼はやりたいことのために必要なやりたくないことを放棄して、結果としてやりたいことが出来なくなるんじゃないかと思うんだよね。

やらせる価値か〜

難しいな。。。

これでよかったのかな。。。

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小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )
サポートして頂いたもの、全て教材の作成費用等の子供たちのために使わせて頂きます。