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廊下を走ってはいけないというルールに対して僕なりの指導

「廊下は走っちゃいけません。」

学校にいるとこのセリフをよく聞きます。

でも、その度に思うんですよね。

「なんで走っちゃいけないんだろう。」

僕の尊敬する先生は、そのセリフの代わりに

「歩いた方が怪我しなくていいと思うよ。」

と伝えることを教えてくださいました。

でも、粘り強くそのように声かけをしてきましたが、子供が歩く気配も、事故が減る気配もありませんでした。

困ったな〜と思って、

「廊下は走るところじゃないよ。」

と指導してみると、

「これは走ってない!大股だ!」

と言ってくる子も現れて、なんだがな〜って感じです。

そんな時、うちのクラスの子が友達の消しゴムを故意に取ってしまう事件がありました。

僕はその時、

「それは窃盗罪です。この国では誰かが持っているものを勝手に奪ってはいけないと法律決まっているのです。この法を破ってしまうということは、罰を受けなければいけなくなります。最悪刑務所に行くことになります。やったことの重さがわかりますか?」

と、話をしました。

その話をした時に思ったのです。

法に置き換えて、この問題も考えてみよう!

そして考えた結果、子供たちと話をしてみました。

「みんな、車って道路で好きなスピードで走っていいの?」

「ダメ!!」

「どうしてダメなの?」

「だって、急に止まれないもん。人引いちゃうからダメだよ。」

「横から人が出てくるかもしれないってお巡りさんが言ってた。」

「なるほどね。じゃあ学校の廊下が道路だとしたら、みんなは車になるわけなんだけど、みんなはどれくらいのスピードで移動したらいい?」

「歩くくらいかな。早く行くとぶつかっちゃうから。」

「走ると人が飛び出してくるのが見えなくなっちゃうかもしれないよね。」

こんな感じで、子供達の中で少しずつ納得感を持たせています。

これですぐに変わるわけではありません。ただこの国の法に立ち返って考えてみるというのは新しい視点なのかなと思っていたりもします。

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小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )
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