見出し画像

教員一年目の一学期を振り返る 〜四月編〜

一学期を真剣に振り返ってみようと思う。

今日はとりあえず四月。

教員になる前日、心の底から怖くなった。今まで理想で語っていた現場で、明日からその想いが試されると思うと恐怖で眠れなかったのを今まで覚えている。

出勤初日、学校に来てすぐ、何気なく校長先生に渡されたのは、任命状。コロナの影響で、軽く手渡しで済まされ、教員になった実感もないまま、いきなり始まる会議の数々、訳もわからず、食らいつくのに必死だった。

クラス分けを学年の先生と行い、幼稚園・保育園からの情報や就学時健診の時の情報が載っている紙を見ながら、自分のクラスがあっという間に決まっていく。

あの時から、僕はあの子達の先生になった。

時間割と2日目にサラッと決めるように言われて、動揺したのを今でも覚えている。

ただ、そこから数日間は子供のことを考える余裕なんてなかった。

新型コロナウイルスの関係で、入学式の準備が本当に大変だったのだ。

緊急事態宣言が発令され、学校の中は本当にバタバタしていた。

いつもと違う準備で、わからないことだらけで、ベテランの先生達も大変そうだった。

30分前に言われたことが変わる現場で、入学式ができるのかもわからない状況で、何度嘆いたことか。何度準備したものが無駄になったことか。

初任者の僕は、右も左もわからないけど、刻一刻と変わる状況にただただ食らいついていた。

そして、入学式前日に突如告げられたグラウンドでの入学式実施への変更。

二年生の子供達が作ったイラストも、念入りに準備された黒板アートも、日の目をみることはなかった。

入学式当日、青空の下での入学式。

内容は簡略化され、来賓もいない中で、全教員・保護者に見守られた中での学級開き。

正直、保護者の目と同じくらい同僚の先生の目が気になった。

いつもだとあり得ない状況の中で緊張する中、一人一人の名前を読み上げていく。

返事が聞こえるたびに「元気一杯だね。」なんて、一言コメントを加えてみたりもした。

入学式が終わった直後、保護者の方と軽くお話をした。

素直な不安な想いを伝えてくれる方、僕の年齢を気にされる方、色んな思いが見え隠れした。

あの時、責任の重さを感じつつも自分の若さに苛立ちを覚えてたのも覚えている。

若さは武器だというのはわかっているのだが、あの時ばかりは隣で保護者に安心感を与えているベテランの先生が羨ましく見えた。

入学式が終わると、学校が休校に向けて本格的に動き出すことになった。

一年生の宿題の中で、チャレンジ25という、日々の当たり前の出来事を挑戦しながら楽しむ課題を入れられたのは嬉しかったな〜

元々100個用意したチャレンジがどんどん無くなっていくのは見ていて苦しかったけど、「自分のいいところを10個言う」みたいな自分や家族の良さに目を向けるワークを取り入れられたのは我ながら良かったと思う。

予定されていた登校日もなくなり、日直が割り振られ、あっという間に休校が始まりました。

休校までの僅かな時間を使って、色んな先生と繋がることができたので、いくつか休校期間中にチャレンジすることができました。

若手教員が集まってるのzoomを用いた研修会を数回行いました。

研修会の内容としては、どんな教師でありたいか、どんなクラスであって欲しいか、その想いを言語化していきました。

ここで、他の先生の想いを知ることができたことは大きかったです。

数少ない日直の日に、学年主任や管理職を巻き込んで、zoomの学校で繋いでみました。

こんな手段もあるんだと色んな先生が知ってくれたり、僕がICTに関して弱くないことを知ってくれたことも大きかったです。

休校期間前に繋がった先生から、zoomの使い方の資料を作ってとお願いされたりしたのも収穫です。

休校期間を作って算数の授業を組み立ててみました。

一学期分作ってみたものの、コロナの関係で絵に描いた餅になってしまったのは、残念で仕方ありません。

ただ、自分なりの目指すべき授業像が見えてきたのは自分の中では大きかったです。

まあ、いいことばかりではありませんでした。

子供のこともよくわからないので、授業を作ろうにも具体的なところまで詰め切れなくて、モチベーションの低下が著しい時もありました。

人と関わることができない日々が続いたので、知らず知らずの内にストレスを抱え込んでいたりもしました。

管理職の先生方にzoomの研修資料を作るように言われたので、徹夜で作ってみたのに、次の出勤すると、状況が一変して、zoomの研修がなくなったりもしました。

そんな苦しい状況の中、僕を救ってくれたのは、オンラインサロンのだったと思います。

「繋がりが失われて、孤独で苦しんでる人に対して、僕なりにできることをしたい!」

そんな想いでノリと勢いで始めたものだったけど、たぶん僕が一番助けられたんだと思います。

これについては、五月に詳細を話そうと思います。

四月中の「教員」として一番の仕事は、週に一度の家庭への電話でした。

一人一人の保護者の方と子供と話をして、少しずつ関係性を築いていきました。

保護者の方の不安な想いを聞き、痛みを分かち合っていきました。

新型コロナウイルスへの不安や不満。
子供達の学習の遅れへの不安。
育児のストレス。

保護者の方の想いを受け止めながら、少しずつ僕のことを知ってもらいました。

子供達とはお互い探り合いながら、少しずつ関係を築いていきました。

好きな遊びやゲーム、アニメやyoutubeの話をしたり、勉強頑張っていることを誇らしげに話してくる子や僕にクイズを出してくる子もいました。

四月を振り返って思うのは、「先生になりきれてないからこそ、色んなことにチャレンジできた。」そんな一ヶ月だったんだと思う。

子供が見えない中での業務だったので、先生になった実感が少なかったです。

だからこそ、学生のようにノリと勢いでやってみる心の余裕があったんだと思います。

いや〜思ったより頑張ってました笑笑

明日は五月を振り返ろうと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )
サポートして頂いたもの、全て教材の作成費用等の子供たちのために使わせて頂きます。