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60オーバーのおば様たちと遊んだ日

60オーバーのおば様たちからの遊びのお誘い。
ちなみにわたしは42歳。

半ば強引に段取りをつけて遊んでみた。

おば様って愉快だ。
おば様たちに会うまで少し落ち込むことがあったけど、そんなものは置き土産。
帰宅するころには悩んでいるのがバカらしくなっていた。鼻歌が歌えるほどにまで回復。

深刻なときは、深刻になるとその深さが二乗されてしまう気がする。
深みにはまる前になるべく早めに浮上するに限る。

おば様が浮上の強い味方になるとは…。浮上先を沢山見つけておくのはいいことだ。

自立とは、依存先を増やすこと。希望は絶望を分かち合うこと

本:土門さんの死ぬまで生きる日記から


以前、これについて記事に書いたことがあったそれに似てる気がした。


最近は、無理だ…とすぐに諦めずに誘いにはとりあえず乗ってみるスタンスを採用している。
激務であるとわかっている仕事日に有給まで取って、おば様と遊ぶに挑む本気度よ。

本気の行動からは、発見が増えた。
本日も然り。

こうしなくちゃからの脱皮中~
それが結果的にいいのか? 悪いのか? 今の時点ではわからない…だけど

『起こるとはすべて最高でございます』

本:ひすいさんのものの見方検定から

が、最近のモットーなので今の時点ではいいか悪いかを判断せず最高でございますでやり通している。

おば様たちの弾丸トーク! 突然に話が飛び級したとかと思うと振り出しに戻る。脈絡のない話。とりとめのない話。それらが不思議と心地よかった。

同世代と遊ぶ楽しさとはまた違う雰囲気も新鮮だった。

おば様はあらゆる経験値が高い。
美味しいお店にもやたらと詳しい。

こんな素敵な物を頂けるのも

きっと世界一おしゃれな牛寿司


おば様の美味しいにかける日々の鍛錬による情熱の結果だ。
そこにわたしは絶対の信頼をよせている。

味覚だけではない。
悩みをポロリしようものなら
「全力でわからる」
「いろいろあるよな」
同世代では得れない量の嵐のような共感力と包容力で包み込んでくれるもんだから深刻が吹き飛んでいった。
笑ってしまった。

恐るべし…おば様たちのサバイブ経験値。ぜんぶを笑いに変える魔法の力。

おそらく酸いも甘いも幾度となく経験してきたのだろう…。

お店では話したりず…
最後には自宅にもお招きくださった。

コーヒーを頂きながら、再びとりとめのない話が続く~
占いの話、ロマンス詐欺の話、霊媒師の話、宇宙理論まで発展したと思うと、
60円で買った靴下、1000円で買った総レースのガードル、200円で買ったサンダルを見せてくれた。

安っ!!!
今日だけで何回いったかわらんぐらい言った。

大阪のおば様にはその値段には到底見えないものを極限値で安く手に入れると自慢しくなる傾向がある。

安物買いの銭失いではなく、安物買いのええもん報告である。その辺にプライドがあるのだ。

まだ、ええもんあるからとなぜか発行されたばかりの新札まで見せてくれた。
初めて拝む新札はまるでおもちゃみたい。
ホログラムがキラキラしてお札の中で顔面の向きが変わるのには驚いた。
諭吉さんたちじゃなくなるのにはまだ違和感がある。

その後もええもん報告会は続く…

なぜかこんなお宝まで披露!

中村天風さんの直筆の文字が美しかった

なぜに天風先生の直筆の書物が??

聞くとおば様が小さいころよく自宅に天風先生が遊びに来てくれてというだから驚き。お母さまがお知り合いだったそう。
さらに子どものころは天風先生のお腹の上になると風邪とか一瞬で治ったらしい。

おば様は時に想像を遥か彼方にこえた、ええもんをぶっ込んでくる。
60円の靴下どころの騒ぎではない。

わたしが、1人中村天風の感動に溺れてるころ

「これ売ったら高くつくんちゃう?」おば様はすぐにエエもんを売り飛ばそうとするから、
全力で決して売らないようにお伝えしておいた。

このままおば様たちが発する居心地のよいぬるま湯のような場所で半身浴していたい気分だけど。

時刻は夕方。
そろそろ、おいとましなくてはいけない。

玄関先までお見送りくださるときもドアがしまる直前まで賑やかなでウケた。

お礼を述べて、玄関ドアが閉まったのを確認。
すぐ横にあった階段で降りようとしたら、再びドアが勢いよく開いた。
2階なのに全力でエレベーターを進められた。階段下降の細やかな労力を心配してくれれるおば様。
その優しさに素直に従うことにした。

帰り道、陽は少し傾いたけどまだまだ強い光が顔面をさしてくる。
目を細めるようにして西陽に向かって運転しながら考えていた。

おば様と遊ぶとええもんがみれたり、悩みを打ち明けてるのに笑えたりするらしいと。

おば様と遊びのススメ。




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