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【井戸端会議のネタ】「かみさま怪獣」は今日もどこかに現れる

お客様は神様でしょう、まったく、この店はなってないわ
客を何だと思っているんだ!責任者を出せ!
ずっと待っているんだから、わたしを優先してちょうだい!
カゴいっぱいの買い物より、1つの客を優先させろ!

あれま~、かみさま怪獣が出現したようです。

冒頭の文言、全部リアルで聞いたことがあるんですよねぇ。


■かみさま怪獣のとくちょう

勘違い、自己中心的な欲望から「お客様は神様」
つまり自分は客なので、かみさまとして扱え、という理不尽な要求をまくし立てる生きもの。
この言葉を最初に発した人の本来の意図などには興味がなく、
ひたすら自分(だけ)に都合の良い結果を要求する。

そしてそのほとんどが、他の人には「大迷惑」
ときに「暴力・脅迫行為」「器物破損」などの犯罪稿に及ぶこともある。
現在ではカスタマーハラスメント(カスハラ)として扱われる。

■かみさま怪獣が現れる現場

主に商品やサービスを「購入」しようとする場面
 例)スーパーのレジ・店頭

時には、サービスを受けるために「待つ」ことにも反応する。
 例)飲食店の順番待ち・アミューズメント施設の順番待ち。

■かみさま怪獣の不思議

かみさま怪獣は、多くの場合、その場の通常の流れをぶった切っており、
騒いでいる時間を待っていればすぐにことはすむのに…という、実にカンタンなことに気がつかない。
自分の利益だけに思考が注がれ、自分はトクベツである、という気持ちに酔いしれたい生きもの。
そしてやはり、関係者、他人からは「大迷惑」である。

かみさま怪獣は、自分だけが「かみさま」であると考えているが、その思考から見れば、他の客もまた「かみさま」であることに気がついていない。
ひとりの「迷惑なかみさま」のせいで、他の「善良なかみさま」は、不愉快な思いをしたり、時間的な損失を被ったりしているのだが…。
かみさま怪獣は、そのことに全く気づいていない、というより自分のことで精いっぱいで、他人などは目に入らない。

■あなたが「かみさま」ならレジ待ちしている全員が「かみさま」なんですけど…とつぶやいてしまった件

もうすぐ夕方、買い物客が増えてくる時間帯の大型スーパー。
各レジには7~8名が並んでいるが、まだ大忙しのピークタイムにはちょっと早いタイミング。

でたんですよ。
わたしの前に並んでいたおっちゃん、「かみさま怪獣」でした。
イライラしている雰囲気は会ったんですが、あと2人待てば自分の番なのに、待っている人をかき分けて割り込んでいき、カゴの中は食パン1つだけだから順番ぶっ飛ばして先に会計しろ、と言い出した。
確かに前のかたのカゴはてんこ盛りで、時間がかかりそうだな、とは思うものの、実は並ぶ前に確認できることなんですよね。

レジのかたの反応は「順番に並んでいただいてますので、無理です」とドきっぱり。

そしたら、怪獣がわめきだした。
カゴいっぱいの客にかける時間と、1つだけ買いたい自分では、ひとりにかかる時間が違う。効率を考えて仕事しろ、お客様は神様なのだから、それくらいの配慮があってあたりまえ、ですと。全く意味不明。
さらに、レジがへたくそだからこんなに並んでいる、自分を先にすませれば、列の進みも早くなって時短である、と。
いや、進みは変わらない、得をするとしたらあなただけ。

たくさん買ってくれるかたのほうが、スーパーとしては太客だわ。

あまりに支離滅裂で笑うしかない状況。おっちゃん、わめき続けながら合いの手のように、お客様は神様だと知らんのかっ、と繰り返す。

めんどくさい人だなぁ、と思ったら思わずつぶやいちゃったんですよ。

「おっちゃんがかみさまなら、並んでる人みんなかみさまだわ」

聞こえた周りのかたが、うぷぷって感じで笑い出したのに気づいたおっちゃんが、何だ!(文句でもあるのか)みたいにこちらを向いたので、

「おっちゃんがかみさまなら、わたしたちもかみさまだよ。他のかみさまの迷惑だから、順番はちゃんと守ってくださ~い。」

って言っちゃた。
おっちゃん、「え?」という感じの雰囲気、無言で固まる…。

うぷぷ、という感じの嘲笑と「そうよねぇ」「この忙しい時間帯に迷惑なかみさまよね」などの声がわらわらとしているうちにもレジは進み、おっちゃんの番。

レジ係の人は、順番を抜かさなかった。
おっちゃんがやいやい言っている間にも、手を休めることなく仕事をこなしていたわけですね。

レジのかた、にっこりと「お待たせしました、いらっしゃいませ」
「こちら1点ですね、○○円です。」とか言いながら、レジ袋に食パン1つをさっと入れる、何事もなかったような接客。
(当時はレジ袋は無料、支払いは現金が主流だった)

おっちゃん、無言で今頃、あたふたしながら財布を出す。
いや、財布なんぞ出しておきなさいよ、それが時短じゃないの?とは言えず。
トレーにコインを1つずつ出しはじめ、え?ピッタリだすの?先に用意しておきなさいよ、それが時短じゃないの?とは言えず。
「かみさま怪獣」は、無言でレシートをもらったあと、レジ袋に入った食パンを手に、その場を後にしました。

レジのかた、おっちゃんの背中に「ありがとうございました、またお待ちしておりま~す」この人、できるな、と思ったわたし。
おっちゃんの次の番だったので、レジのかたに、
「ごめんなさいね、思わず口走っちゃったのよ。」
「大丈夫ですよ。黙ってくれたのでありがたかったです。」
「そういってもらえると、てへへ」

そして、わたしの夕暮れ間近のお買い物は完了しました。

世の「かみさま怪獣」に告ぐ

「客」がかみさまだとしたら、あなただけではありません
他のかみさまの迷惑になるって気づいてください
ってか、そもそも「お客様は神様」じゃないし
今どき、そんなことも知らないの?
情報の更新が必要です~


商品やサービスは、売ってくれなきゃ買えないわけで、
手間暇かけて商品を集め、
価格を押さえようとしてくれている「はず」の小売店は、
ありがたい存在だよね、とか思っています。


#井戸端会議 #井戸端介護のネタ #お客様は神様です #かみさま怪獣 #カスタマーハラスメント #カスハラ

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