見逃したことがラッキーだった "いい映画"
■「陶王子 二万年の旅」
http://asia-documentary.kir.jp/ceramics/
予告編を観て、「陶磁器好きだし、お人形も可愛い」と気になりつつ見逃してしまった映画です。
空き時間に観る映画を探していて偶然ヒットしたので、「今度こそは」と予約をしました。
何と会場は山手線の「田端」。
そんなところに映画館があるの?
私の常として、事前に細かいことはリサーチしたりしないので、起こることはほとんどサプライズ。(もしくは棚ボタ)
何と監督の柴田昌平氏の舞台挨拶がありました。
そして視聴覚障害者対応の字幕がついてるなぁ、と思っていたらユニバーサルシアターでした。
■ シネマチュプキ
https://chupki.jpn.org
監督のお話では、
「前作のフランスと合作の『千年の一滴 だし しょうゆ』では、とにかく大変でもう転職しようかと思ったところにまたフランスから話が来て、本当にどうしようかと迷った」そう。
今回もやはり大きなご苦労はあったのでしょうが、よくぞ撮ってくださいました。
「”文化”の話にすると、必ずケンカになるので”土と火と人間”の話にした」
作品です。
“ヨーロッパ人はギリシャ時代の文化に思い入れがあり、必ずギリシャ時代の話を入れて欲しい
と強く要求される”とか、
”アジア人は人智の及ばない自然に感動を見出すけれど、ヨーロッパ人は自然をコントロールしたがる”
など文化の違いの話も興味深かったです。
陶王子のあり方も、齟齬があったとか。
確かに素晴らしい技術や歴史なのですが、「ドヤっ」という押し付けがましさがなく、本当に自然界の偶然や人の深い想いなどが、しみるような感動となります。
監督のものの見方や切り口にとても興味があります。ご本人はとても謙虚で気さくな方で、
今度は「千年の一滴 だし しょうゆ」も観てみたい。
シアターチュプキももっと知りたい。
色々な偶然が、良い巡り合いにつながりました。