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急に家族の介護になったその時...なにから始める?心の備え

突然訪れる、家族の介護。

もしもの時、あわてず冷静に対応できるよう日頃から心の準備をしておけば、介護する側も受ける側も安心です。しっかりと備えておくことが将来のより良い介護へとつながり、介護する側のストレスも大幅に軽減することが可能です。

何よりも大切なご家族の方に「自分らしく生き生きと暮らしてほしい」と願うのは当然のことです。介護についての知識がなく「何からすればいいか分からない…」と途方に暮れてしまう前に、知識と心の備えをしておきませんか。

家族の健康状態を把握しておこう!

日頃から家族に体調や病気の具合をたずねたり、現状を把握しておくことが大切です。例えば、会話の中で気になる症状を訴えた時、早めに医師の診察を受けるように促すことができるので、体調の悪化や要介護状態を防止できます。詳しく把握できない場合でも「病名・治療内容(服薬中の薬など)・かかりつけの病院名・主治医の名前」は確認しておきましょう。併せていざという時のために「保険証・診察券・おくすり手帳の保管場所」も情報を共有しておけるとベターです。

緊急時にはこれらが手元にあれば治療や様々な手続きがスムーズに済み、パニックを起こさずひとまずは冷静に対応できます。

「もしも」の時の相談先を知っておこう!

入浴や食事・排泄など生活動作を自力で行えなくなった時、まずは病気やケガに関する今後の見通しや介護における注意点を主治医に確認します。

そして介護サービスを受ける際には「地域包括支援センター」に相談します。管轄の地域包括支援センターをあらかじめ把握しておくと安心ですね。

地域包括支援センターの職員は、介護を受ける方が日常生活において何に困っているのか・援助する家族の意向などを丁寧に聞き取ります。その上で適切なサービスにつなげる役割を担っています。介護保険制度に関すること・該当地域の介護保険外のサービス・利用可能な行政のサービスなど、たくさんの介護に関する知識と情報を持っており、心強い存在です。

ひとりで全て抱え込むのはやめよう!

例えばあなたが介護のために離職をすると、収入も社会との繋がりも途絶えてしまう可能性があるので、その様な状況は避けたいものです。

「介護が必要になった場合、どこで誰の介護を受けたいか・お金の使い道はどうするか」などを話題にする習慣をつけましょう。世間話の延長でお話しすると良いでしょう。

今話題の…と話を振り、一緒にエンディングノートに取り組むのも良いかも知れません。兄弟が揃った際には親の介護に際して、それぞれが「出来ること・出来ないこと」を明確にし、皆で連携・協力しながら介護に関わる雰囲気を作りましょう。

親族でフォローできない部分や介助者が一人の場合でも、ケアマネジャーに相談し利用可能な介護サービスを上手に活用しましょう。

まとめ

こちらから病気の具合を家族にたずねても、相手が気乗りせず思うように話してくれない場合もあります。ましてや「もしも」の時のことを話題にすると怒りだしかねない…という方もいらっしゃるかも知れません。

しかしご家族が「自分らしく」より良い老後を送れるように備えることは大切なことです。根気よく働きかけることで家族が徐々に心を開き、円滑に話を進められた、という例も多く聞かれます。

ぜひ取り組んでみてくださいね。

介護相談が得意な専門家

夏川琉花 先生
総合病院 病棟外来勤務。現役看護師。特養老人施設、ディサービス、ディケア勤務経験有。在宅訪問看護師として末期癌、難病の方々の看護ケアや数多くの看取りを経験。

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中里仁美 先生
当時は珍しい老人専門病院で学び、在宅医療や医療連携を構築する管理者として20年ほど前よりフリーランスナースとして看護師と産業カウンセラーの資格で多くの病院や企業、省庁等と仕事をしてきた。

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東野真吾 先生
福祉大学の介護福祉学科卒業後、介護保険施設の相談員・介護職員、地域包括支援センターでの社会福祉士業務をへて、在宅介護現場でのケアマネージャー職に就く。現在は、独立型社会福祉士として成年後見人実務を中心に活動中。

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