そのままの自分でいい・・・のか
そのままの自分でいい。
よく聞く言葉だ。
だけど、これは気を付けなくてはいけない。
世の中には100%良いことも無ければ、100%悪いことも無いと思うからだ。
気を付けなくてはいけないのは、その中身だ。
本当に、そのままの自分というものをしっかりと吟味しているだろうか。
そのままの自分でいることが、
本当に気分が良くて、
余程のことがあっても、少しも心が揺さぶられることなく、
誰とも比べることなく、
過去の失敗を挽回し、未来で得をするだろうなんて計算もする必要なく、
ただ、今この瞬間に存在することができる。
のであれば、そのままの自分とは素晴らしいと思うが、
そのままの自分という言葉を盾にして、
今ある不安や心配からただ目を背けるだけだったり、
そのままの自分でいることが「正しい」から自分は他人より優れているんだと思ったり、
しょうがない、これしか自分にはできないんだからと、自分を矮小化して諦めるために使っている。
のであれば、これは悪い使い方だと思う。
便利な道具ほど使い方は慎重にならなければいけない。
よく切れる包丁は使い方が正しければ美味しい料理を完成させられるが、間違った使い方をすれば、自分が傷つく。最悪他人をも傷つける。
綺麗で、使い勝手のいい言葉こそ、それを使っているときの自分の心はどうなっているかを観なくてはならない。
言葉に使われてはいけない。
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