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空想お散歩紀行 狭間の時間

それは夜と朝の間のように見えて、実際は既に朝なのだが。
その中はまだ、まごうことなき夜の一部なのだ。
外の世界と自分を隔てる一枚の壁の隙間から、外の光が漏れ入ってくる。
それを気にせず、ゆったりとたゆたう流れの中に自分の体を預ける。
そこにあるのはただただ自由な感覚だ。なにものにも縛られない、何かを得たわけでもなければ、何かを失ったわけでもない、本当の意味での自由だ。
その時間が何よりも人を幸せにするのかもしれない。
夢と現の間を行ったり来たりする時間。
朝の布団の中とは、全ての人類が実は既に手にしている悟りの境地なのかもしれない。

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https://note.com/tale_laboratory/m/mc460187eedb5

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