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感情は、本物かもしれないが真実とは限らない

自分の感じることは、そのまま正しいと思うことは大きな危険がある。

怒っているから怒っている、悲しいから悲しんでいる。

確かにそうかもしれない。
だけど、それは動物も同じだ。
犬や猫だって怒るときは怒る。

人間だけが、その感情について考えることができる。
この能力を使わずに、ただ感情のままに振り回されているのは動物と大差ないのではないか。

僕はとにかく緊張しいだ。
ほんのわずかなことにも心が落ち着かなくなることがよくある。

だけど、最近気付いたのだが、
どうも僕は緊張と恐怖を、それは強く強く結び付けているということだ。

緊張とは不安や心配であるから、当然と言えば当然なのかもしれないが、

例えば、物語の主人公が強大な敵に立ち向かう時、

それはそれは緊張しているだろう。
明らかに通常とは違う心理状態のはずだ。

では、彼ら彼女らは恐怖に支配されているのだろうか。

そういう面もあるかもしれないが、必ずしもそうではないだろう。

緊張とは、パフォーマンスを上げるうえでは必要だ。

体が硬くなってしまうのは良くないが、かと言って緩みすぎもよくない。

ちょうどいいバランスがある。

だけど僕は、緊張と恐怖をあまりにも強く結び付けていたために、何とか緊張を解かなくてはと無駄に思考を費やしていた。

でも、緊張とは必ずしも恐怖ではない、と気付くと、少し気が楽になったような感じがした。

それは僅かなものかもしれないが、確かに感じた変化だ。

緊張が、良くないイメージを呼び、恐怖が生成される。
それを当たり前だと思ってしまっていたところが、僕の間違った心の使い方なのだろう。

自分の心で感じたことは、ついつい当たり前のことだと思い込みやすい。

だけど、少しだけ「それは本当なのか?」と考える心も常に用意しておくことが大切なのではないか。

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