空想お散歩紀行 春の朝はゆったりと
「う~~~ん、よく寝た」
ベッドから立ち上がり、大きく背伸びをした後、窓のカーテンを開けました。
そこには雲一つない青空が広がっていて、鳥たちも元気に飛び交っています。
窓を開けると、かすかに花の香りが風に乗って部屋の中へと流れ込んできました。
その風が全身の毛をやさしくなでていきます。
「春だなあ」
長い冬の眠りから目を覚ましたクマは、まぶしそうに目を細めながら空を見上げました。
クマは着替えて部屋を出ます。隣の部屋は同居しているウサギの部屋です。
中から物音はしません。どうやらまだ眠っているようです。
「春眠暁を覚えずか」
春の暖かさに目覚めるクマ。春の暖かさに眠るウサギ。
せっかくなので、クマは台所に行って二人分の朝食を作ることにしました。
しばらくして起きてきたウサギといっしょに二人は朝食をとった後、散歩に出かけました。
話題はクマが眠っている間の冬の出来事についてです。
途中、同じように冬眠から目覚めた生きものたちにあいさつをしていきました。
今日からまた、クマとウサギのゆったり共同生活が始まるのです。
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