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石徹白Life 1313日目【岐阜県郡上市で愛農かまど創り3日目】

いよいよ最終日の朝となりました。8段目と9段目の煉瓦を積みます。

8時30分から全員集合で打ち合わせ&体調確認。

炎天下が続く中での作業にも関わらず、
一人ひとりの疲れはそれほど大きくはないようです。
油断はできませんが、ちょっとホッとしました。

10年前の私なら、参加型の場づくりと言いながら、
あれこれと心配したり、手を回し過ぎて、
制限したりコントロールしようとする雰囲気になっていましたが、
今はだいぶ自然体で見守るということができるようになってきました。

老若男女に関わらず、一人ひとりが自分で感じて考えて動ける。

生き物として生きることへの尊敬と
今ココで起きることを信頼することができて、楽になりました。

何をしてもしなくてもいい。

震災を経て「死」をより深く感じたからこそ、
いろんな準備をしつつも、
ただそこに「共に在る」、「生まれる出来事そのもの」に価値を
見出せるようになってきているからだと思います。

軽食だけでお昼ご飯を後にして、汗だく、埃まみれになりながら、
作業を続けていく皆さんの姿。

ちょっとした声かけや関わり合いだけでなく、
飲物などを配ってくれたり、気づきを行動に移していく心遣いにも勇気づけられました。

皆さんの手足を動かした軌跡と想いがこもった「愛農かまど」が
ついに完成する!その一歩手前までやってきました。

今回、愛農かまど創りを通して、仲間と汗を流すことで、
物ではなく、そこに生まれる物語を感じています。

夕方になり、9段目の煉瓦を積み上げてようよく一息。
木型を抜く前に2時間程度モルタルを乾かしておく必要があります。

お昼に予定していた「愛農かまど」の歴史やそこにまつわる「よもやま話」を聴かせていただきました。

愛農かまどを400基!?も創った、野呂さんの師匠である北村さんが第二次世界大戦で過酷な状況の中で生き残ってくださったからこそ、
私達が愛農かまどを創ることができている。

戦後すぐの食糧難と燃料不足。
森から薪をとれるのも残り17年と言われた状況で、
何が必要かを真剣に考え、行動した方がいたこと。

食べることやモノ、そして命あることが当たり前ではない。
様々なご縁から紡がれて、今日があるのだと、改めて感じました。

野呂さんが語る言葉や動きをつぶさに観察し、
その稀なる平和を体現する姿に感動した3日間でした。

その原点を語り伝えてくださったこと。

特に響いたのは、
「1つとして同じものは存在せず、未来のことを想いながら創られていく」というお話しでした。

子ども達の存在が大切だと語られている眼には、
優しさと力強さを感じました。

夜20時、施主から1人ずつ木型のパーツを抜いていきました。
最後は、野呂さんから施主に「火吹き竹」の贈呈式。

何から何まで愛のこもった時間でした。

煉瓦積みは終わりました!
あとは、煙突工事のほか、オーブンや焚口の蓋を創ったり、
いくつかの残務を託されましたので、しばらく継続します。

3日間とは思えない、濃い、深い、楽しい日々でした。

関わったり、道具を貸してくださったり、野菜をいただいたり、お米を炊いてくださったり、、、あれこれ数え切れないほどの感謝が思い浮かびます。

想いを寄せてくださっている皆さん、
ありがとうございます!!

1ヶ月後の火入れを目指して、またその後も、
ここでどんな出逢いや物語が生まれてくるのか楽しみです。

おつかれさまでした!

次回、10月1日~3日の下見や段取りもStart。
終わりの始まりです。

今のところ郡上市内で今年3基の築造は決まっていますが、
他に市内で興味ある方も多く、
10基ぐらいは一気にできちゃうかもしれませんね。

遊んだり、一緒に働いている間に、自然と関わりが深まっていきます。
結果的に共育や福祉や防災減災の拠点になったり、
地に足のついた地域づくりにもなっていくような予感大。

ああ、それにしても、めちゃくちゃ面白かった!!

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令和3年度 都市農村交流推進事業(岐阜県助成事業)

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大西 琢也  TAKUYA ONISHI
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