活動報告)2021年11月27日ぎふの田舎応援隊(飛騨市宮川町)種蔵棚田の獣害防除柵の撤収や土蔵の雪囲い、炭焼き窯の原木割りをお手伝いしてきました!
冒頭の写真は土蔵の雪囲い(骨組み作り)
〈活動日〉2021年11月27日(土曜日)
〈活動場所〉種蔵集落内
〈活動団体〉種蔵を守り育む会
日本の原風景として残っている種蔵の棚田・板倉の景観資源を保全し、未来につなぐためのお手伝いです。
本日の応援隊の参加者は8名、子ども2名(小学生と幼児)、住民の方や主催の育む会ボランティアで総勢30名(午後は40名)の参加者で作業を行いました。
朝から湿雪が降っている中で、それぞれの住まいから現地(種蔵集落)へ向かいます。
一般道路だけでなく高速道路(東海北陸道)もシャーベット状の雪が路面を覆っていたり、10cmほど積もっている峠があったり、私達だけでなく参加者の皆さんも苦労されて到着しました。
朝9時30分に集合場所の公民館で受付を済ませた後は、
主催者の方や住民代表の方からご挨拶がありました。
その後、炭焼き窯と土蔵の2ヶ所に分かれて作業開始です。
応援隊は全員が「土蔵」の雪囲いを担当しました。軒下まで届く長い丸太を立てかけて、そこに横木を渡します。交差点を藁縄で留めていきますが、縛り方が解らない。何度も地元の方に教わりながら、少しずつ応援隊も縛れるようになってきました。
土蔵の雪囲い
緩みがあったらやり直しつつ、骨組みが出来上がったら、長い板を立てかけて縫うように藁縄で縛ります。
みなさんの連携と声掛けが大切なところでした。
土蔵の雪囲い完成!
次は「搗き屋」の雪囲いを担当しました。
水力を使って木臼で穀物の表皮を取り除くための小屋です。
こちらも同じように、丸太を縦横に骨組みをつくり、板を立てかけていきます。
搗き屋の雪囲い
搗き屋とは
搗き屋の雪囲い完成!
思いがけなく早めに終わったので、炭焼き窯のお手伝いに向かいました。育む会や住民の皆さんが山から伐り出してきた原木を割る作業をしていました。
薪割り機が2台と大きなハンマーと楔を使っていました。
乾いた原木は割りやすいのですが、炭焼き窯に入れると燃えてしまうので、必ず生木を使うとのことでした。
炭焼き窯に原木搬入
薪割り機で原木割り(育む会と住民のみ。応援隊は見学)
このころには、雪が霙に変わり、降り方も強くなってきました。
私達も見ているだけではなく、何かできることをしようと思って、
斧と楔で割ってみました。繊維が入り組んでいて、なかなか割りにくいものが多かったです。なんとか応援隊で協力していくつか割ることができ、身体も温まりました。
斧と楔で原木割り(応援隊もお手伝い)
ここで昼食になり、公民館でお弁当をいただきました。
午後は岐阜大学から高木先生をはじめ、学生が12人も駆けつけてくれて、獣害防止柵の撤去をしました。
午後の作業へ移動
全体を二手に分けて、棚田をぐるりと半周ずつ担当します。
鋏やニッパーを持っている数人が、先に支柱と金網を留めている結束バンドを切っていきます。
獣害防止柵の撤去開始
その他の人は、支柱と金網をできるだけ平らなところに倒して越冬できるようにします。
ただし簡単にはいきません。ここで苦労したのは、葛やアケビなどの蔓が絡まっていたこと。
手鎌や鉈、鋸などでまずは切り離していく作業が必要でした。
それから、ぐるぐるに絡みついている蔓を手でほどいていきます。
雪の中で、絡まっている蔓と格闘
みなさんで協力して作業
足元は雪で滑る上に斜面だったり、雪も降って手がかじかむほどの中、協力して少しずつ上へ登っていきました。
1時間半ほど経過して、ようやく半周が終わり合流できました。
「これを少人数でやっていたら、どれだけ大変だろうか」という声もあがっていました。
かつてはもっと山の上部まで棚田があり、食料を確保することも苦労していたそうです。
猪が多く出てくるようになり、こうして棚田の周りを柵を巡らせることは必須で、春に立てて、秋に仕舞うことを繰り返しているそうです。過疎高齢化が進む中で、こうした関わりが風景や人のつながり、営みを支えていることを実感する1日となりました。
棚田の風景
最後は公民館で再集合して、地元の方々からも感謝の言葉と応援隊の参加賞として地元産のお土産をいただきました。希望者は板倉の宿 種蔵で薬草風呂に入ることができて、ほっこり温まることができました。ありがとうございました。
板倉の宿 種蔵
参加者の感想
・景観が素晴らしい!
・澄んだ空気で気持ち良かった。
・地域の住民の努力や地域を守る姿に感動した。
・種を守り、近隣の村を助けてきた歴史があり、今はこの種蔵を守るために活動されていることが大切だと思った。
・地元の方とゆっくり話せる時間があったらいい。
・炭焼き体験が初めてで楽しかった。
・今後も種蔵や他の活動に参加していきたい!
今回も活動に参加していただいた皆様、ありがとうございました。次回は2月下旬~3月ごろに棚田の石積みが壊れないように雪庇落し作業があります。
今後ともよろしくお願いいたします! (大西琢也)
今後のぎふの田舎応援隊活動ついて
https://gifu-inaka.pref.gifu.lg.jp/ouentai/1205.html
ぎふの田舎応援隊への登録について
https://www.pref.gifu.lg.jp/page/15388.html
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