お金の動く場所
起業家の方々は、どうやってお金が動く場所を見つけていらっしゃるんですか?という問いをメッセージでもらうことに。というわけで今回は「お金がどこに動いているか」を把握する有名な三つの方法を共有したい。
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一つ目の把握方法は、イベントや交流会で他の起業家の方々に教えてもらうこと。ビジネスの最前線を突っ走っている皆様は、どこにいったいチャンスがあるのかを情報収集し、そして自ら実践している。そんな人々が集う場で、こういったアイデアがあるんですが…この業界で課題を探していて…といった風に伝えると、「それなら○○の可能性があるよ!」と情報を授かることが多々ある。
例えばミカンでアイデアを考案中、起業家が集うイベントに参加したとする。そうするとそこで「東南アジアで雪にちなんだ爽やかフルーツティーが人気!」という情報を獲得。そこでミカンの皮を冷凍粉砕して、お茶の素にして売り出す、という新しいビジネスが始まるかもしれない。
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二つ目の把握方法は、自分のアイデアに関わりを持つであろう企業の皆様とお話をさせていただくこと。既に事業を展開している方々にお話を伺うことで、現場の課題感や、取引先の問題点、業界の打破すべき慣習などを多々教えてもらえるもの。
例えば、ミカンの加工業者に対して話を聞いてみると、「ミカンを加工した後に残る皮の有効活用に困っている」というエピソードが飛び出してくることに。そこでヒントを得て、「ではその皮を格安で仕入れさせてもらって、ミカンの皮を使ったお茶に加工しよう!」と繋がっていく。
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三つ目の把握方法は、レポートの分析。一つ目と二つ目を推奨こそするものの、それだけでは主観であったり思い込みがどうしても入ってきてしまう。だからこそ人々から情報を集めた後は、具体的に数字で客観的にお金の流れを確認することが大切。
例えばミカンのビジネスを手掛けようと思っているなら、柑橘類の輸出入データや国内消費動向を調べていく。国内でミカン消費こそ落ち込んでいるものの、「東南アジアでは日本の雪に晒されたミカンが高級品と認知されており、その市場規模は拡大中」とレポートを見つけられれば、雪の結晶をあしらったミカンティーで攻め込むきっかけになるかもしれない。
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お金の流れは待っていても残念ながら見つからない。新聞やテレビと言ったマス向けの媒体で発信される頃には既に手遅れ。先んじてチャンスを掴むためには、積極的に起業家と出会い、関係各位にインタビューを重ね、その上で客観的なデータで裏付けをしていこう。新しいアイデアをカタチにしたい皆様の一助となりますように。