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地域の痛みを自分へと

「地域の外からやってきた人が、地域の課題解決にどう取り組むべきか?」そんな堅苦しい議題について、福岡を拠点に二郎系ラーメンをこよなく愛するFood Fighteと議論していたところ、「地域の痛みを自ら体験すること」が最も合理的だという結論に。というわけで今回は、外部から来た人間が地域の痛みを経験すべき理由を、三つのポイントに分けて記載していこう。

 地域の痛みを経験すべき理由の一つ目は、熱量が生まれるから。外部からやって来て地域課題に向き合おうとしても、どこか他人事のように感じてしまい、本気になれないことが多いもの。けれども、その地域が抱える課題を身をもって経験することで、自然と熱意が湧いてくる。

 例えば、夏のミカンの摘果作業。過酷な暑さの中で体力を要する経験を通じて、「これは早く何とかしなければ!」と強いモチベーションが生まれるように。

 地域の痛みを経験すべき理由の二つ目は、課題の真の背景が分かるから。から聞いた話やレポートだけで課題解決に取り組もうとしても、課題を生み出す本当の背景を理解するのは難しいもの。けれども、自分の手足を使い、痛みを経験することで、初めて見えてくることがある。

 例えば、ミカンの収穫作業。背中にカゴを背負い、ミカンを一つ一つ入れ運ぶ作業を通じて、どうして足腰を痛めてしまうのか、何故この形で収穫を続ける必要があるのか、といった背景をより深く理解できるように。

 地域の痛みを経験すべき理由の三つ目は、地域の人と連携できるから。残念ながら、外部からやってきた人がすぐに地域に受け入れられることは稀。けれども地域特有の課題を体験することで、地域の人々と強い絆を築けるように。

 例えば、ミカンの仕分け。ミカンの傷や形や大きさに応じて等級別に詰め分ける作業は、全自動化が難しく手での対応が残るもの。軍手をはめて現場で苦労を共にすることで、仲間と思ってもらえる可能性が高まるように。

 地域の課題解決は、特に外からやってきた身こそ机上は避けるべきもの。痛みに触れるからこそ、熱量を得て、背景を理解し、味方を作り、課題解決を進めることができる。これから地域に飛び込みチャレンジを始める皆様の一助となりますように。

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