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電車を持ち上げる起業家

 とある起業家の方から「アントレプレナーって電車を持ち上げようとするようなものですよね(笑)」とコメントをもらった。その例え方は人生で初耳だったので、その言葉の背景を探ったメモを残しておこうと思う。

 一つ目は、無茶なチャレンジをしているように見えること。電車を持ち上げると聞くと、誰もが不可能だと思う。しかしながら起業家には、解決可能な課題として見えている。

 例えば、腐らないミカンを作ります!と宣言すると、誰もが「不可能でしょ!」と思うかもしれないけれども、起業家としては成し遂げるべきテーマであり、それはチャレンジする価値があると確信するに値するもの。

 二つ目は、課題解決に向けて共に力を合わせること。電車を持ち上げることは一人では不可能なこと。そこで電車を持ち上げることの意味や意義を説き、仲間を集めていく。

 例えば、腐らないミカンを作ることで、ミカンの市場が拡大すること、歴史的な偉業になること、農家の方々の救済の一助となることを説き続け、そのアイデアへの協力者を巻き込んでいく。

 三つ目は、ビジネスチャンスを見出すこと。電車を持ち上げることでいったいどのようにしてお金が生まれるのか、一般人には分からない。けれども起業家はそこに対してお金を生み出す術を見出している。

 例えば、腐らないミカンを作ったとしても、元々一つ当たりの単価は少なく利益はあまり出ないかもしれない。けれどもその技術を特許に変え、他の高価なフルーツに応用することで大成功を収めるかもしれない。

 起業家とは、電車を持ち上げようとする人々のようなもの。この言葉の背景には、不可能に見えるチャレンジに挑む精神、そこに対して仲間を巻き込む力、そしてお金を生み出す方法の編み出すこと、これらのメッセージが込められていると思わずにはいられない。No Talk, All Action!!!

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