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お金に関する三つの教訓

 ある信用金庫に勤める方から、「お金は人生を救うこともあれば、滅ぼすこともある。だからこそ、お金との付き合い方に対する心構えを忘れてはいけない」という言葉をいただいたので、今回はその心構えを紹介したいと思う。

 一つ目の心構えは、「人にお金を貸すときは、あげるつもりで貸すこと。返ってくることを期待しないこと」というもの。彼によると、人はお金を貸すと、それがいつ戻ってくるかと気を揉むようになり、もし返ってこなければ、それまでの関係が簡単に壊れてしまうことがある。だからこそ、貸すときはあげるつもりでいることが大切だという。

 確かに、ミカンを誰かに手渡す時に、いつかミカンが返ってくることを期待しては、心穏やかにいられないもの。おや、この例え話は適切かな?

 二つ目の心構えは、「もし大金を手に入れても、それを人に言ってはいけない」というもの。彼は、どれだけ尊敬され愛される存在であったとしても、お金を誇示することは避けるべきだと語る。お金は、それまで築いてきた関係性をペラッペラの紙のように脆くするような、嫉妬や誤解を招くいてしまことが多々。だからこそ、どんなに金銭面で良いことがあっても、それを自慢しない心構えが大切だという。

 確かに、ミカンが豊作だー!と叫ぶと、近隣でミカンを手掛けている皆様がイラっとされてしまうもの。おや、この例え話は適切かな?

 三つ目の心構えは、「お金に関するやり取りは、最優先で片付けること」というもの。彼は、未払いの請求書や返済していない借金があると、相手の信頼を損なうだけでなく、自身もお金に纏わるストレスが生じると語る。だからこそ、お金に関するやり取りは、キャッシュフローが許す限り、迅速に対応する心構えが大切だという。

 確かに、前にもらったミカン、まだお返しをしていないなぁ…と考え始めると気が沈み込んでしまうもの。おや、この例え話は適切かな?

 お金は人生を救うこともあれば、滅ぼすこともある。ミカン農家を代々営んできた自分の実家だけれども、自分の曽祖父の時代は、ミカンが高値で売れていたらしく(かつ曽祖父が、先見の明があると評判なほど商売上手だったらしく)、お金がある一定以上、貯まったらしい。

 その後に何が起きたかというと遺産争奪。見事に親族間で争いが起こり、関係が断絶する事態に陥ったと、亡き祖父から苦笑いしながら教えてくれたことを思い出す。

 お金は人を幸せにも、不幸にもする。それを忘れずに、お金と向き合い続けていこう。これらの心構えを教えてくれた信用金庫の方に深い感謝を。

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