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築くべきアイデアの参入障壁

 アイデアを考案した際に考えるべきポイントの一つ、参入障壁。ポイントはいくつかあるけれども、今回はその中でも代表的な三つを紹介してみたい。

 一つ目はネットワーク効果。平たくお伝えすると、ユーザーが集まれば集まるほど、そのネットワークは価値を増し、他の新しいプラットフォームへの移行が難しくなるようなもの。

 例えば東南アジアではFacebook利用率が9割を超えていて、人々の発信や交流で欠かせないツール。もし仮に新しいSNSが登場したとしても、そう簡単に移行することはない状況を作り上げるもの。

 二つ目は技術的な難易度。平たくお伝えすると、特許や専門知識など、特定の技術を独占や非公開化を通じて他のプレイヤーが同じ製品やサービスを簡単に提供できない状況を作り上げるもの。

 例えばミカンを一年以上腐らせない魔法の防腐剤を開発して特許を取得したならば、他の企業は秋冬しかミカンを提供できなくなり、春夏もミカンを提供できる企業は優位に立つことができる。もちろん、春夏もミカンを食べたいというニーズがあればだけれども。

 三つ目は規模の経済。平たくお伝えすると、製品を少数ではなく大量に生産することで一つ当たりの提供価格を下げ、他のプレイヤーが勝負をするためには大資本を準備する状況を作り上げるもの。

 例えばミカンアイスを製造する超規模工場を構え、アイス一つを10円で提供できるようになったとする。けれども競合は小規模な町工場で作るのでアイス一つを50円以上に下げられない。札束で殴り合いにいく障壁の作り方。

 アイデアを考案した時は、簡単にマネされないよう、簡単に追い付かれないようネットワークや技術、そして規模などの観点から参入障壁を考えることが欠かせない。これから新しい挑戦を始めたい皆様の一助となりますように。

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