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いい加減の心構え

 新しいことを始める際、自分たちは完璧な取り組みをしようと無意識のうちに力が入り過ぎてしまうこと。けれどもそれが、逆に望ましくない未来を連れてきてしまうことも多々。というわけで今回は、関西に伝わる言葉「いい加減は良い加減」の心構えの大切さを紹介したい。

 いい加減が大切な理由の一つ目は、入念な準備をしようとすると動けなくなってしまうから。完璧を求めると、「あれもしなきゃ、これもやらなきゃ」といった具合に準備に奔走してしまい、結果的に何も始まらないことが多い。だからこそ、いい加減の心構えでまずやってみることが大切。

 例えば、ミカンオイルのアイデアで勝負しようとした時、パッケージのデザインやECサイトの構築にこだわりすぎて、準備ばかりで歳月が過ぎてしまい、世の中に出すタイミングを見失ってしまう。けれども「まずは適当に売って見ようかー」とゆるふわに思えれば、簡易的に包装して身近な人に届け、物事は動き出していく。

 いい加減が大切な理由の二つ目は、柔軟な対応ができるようになるから。物事を計画通りに進めようとすると、予期せぬトラブルに直面した時に軌道修正ができなくなってしまうことが多い。だからこそ、いい加減の心構えで柔軟に対応することが大切。

 例えば、ミカンオイルを保湿剤として売り出したものの、想定していたターゲットが手に取ってくれず意気消沈。もし計画を完璧に守ろうとしていれば、軌道修正は中々できなってしまう。けれども「別に他の用途でも何でもいいから、売れたらええんちゃう?」とゆるふわに思えれば、料理用のオイルとして売ってみたりと、新しい道は開けていく。

 いい加減が大切な理由の三つ目は、周りとの関係を維持できるから。新しいことを始める際、つい周りにも完璧を求めてしまいがち。自分に厳しくすることは良いことだけれども、仲間に対しても同様の厳しさを求めると、チームの結束が崩れてしまうことが多い。だからこそ、いい加減の心構えで気楽に接することが大切。

 例えば、ミカンオイルの開発がうまくいっていない時に、「絶対にこの製品を完成させるんや!」とプレッシャーをかけ続けるとチーム崩壊に至ってしまう。けれども「よっしゃ!今日は余ったオイルで天ぷらパーティでもしよか~」とゆるふわに接すれば、関係性が保たれチームは笑顔で進んでいける。

 自分たちはついつい完璧を求めがち。けれども、準備にとらわれて動けなくなり、軌道修正が難しくなり、重圧からチームが崩れてしまうことにも繋がってしまうことも。だからこそ、時には「いい加減は良い加減」の心構えを忘れず、アイデアをカタチにしていこう。

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