見出し画像

アイデアの心掛け

 先日に青森を訪問した際、リンゴバーガーという革新的なプロダクト(?)に出会うことに。それを見ていて、アイデアには色々と大事なポイントがあるなと思わずにはいられなかった。というわけで恒例の三つを解説していこう。

 一つは目はリアルな課題。ついつい自分たちは壮大なアイデアを考えてしまう。青森のリンゴで誰もがHappyになってる世界を想像してしまったり、リンゴが下手するとフルーツの王様になるような未来を夢想してしまうもの。

 けれども具現化してお金を稼ぎ出すアイデアというものは、やはり現実に根差した課題があってこそ。青森を訪問したからにはリンゴを使ったものを楽しみたい、食べたい。けれども甘いフルーツやお菓子ばかりでは飽きてしまう。もっと気軽に歩きながらでも食べたい。そんな想いに見事に刺さるのが「リンゴバーガー」となってくる。

 二つ目は技術を避けること。ついつい自分たちは最新のテクロノジーを使いたい気持ちになってしまう。青森のリンゴとWEB3を掛け合わせてアップルコインを作りたくなってしまったり、AIとリンゴを組み合わせて喋るリンゴのデバイスを試作してみたくなったり。

 けれども具現化してお金を稼ぎ出すアイデアというものは、最初の段階ではどのようなテクノロジーを用いて実装すべきかどうかは全くもって不明。もしかするとWEB3も不要かもしれない。AIも不要かもしれない。リンゴの焼け具合をセンサーで管理する必要すらないかもしれない。ただ、リンゴをスライスしてハンバーガーに挟み込むだけで顧客のニーズは満たせるかもしれない。

 三つ目は一人の顧客。ついつい自分たちは誰もを幸せにしようと思ってしまう。青森に住んでいる誰もを、観光しに来る日本人も、フェリーでやってくるインバウンドな皆様も、全て狙ってお客様にしたいと妄想してしまう。

 けれども実際にお客様をたくさん設定すればするほど、人それぞれ求めることが変わるため製品やサービスの形が揺らぎ、またもし仮に最小公倍数としての形が出来上がっても、それぞれの属性にリーチするのも大変という現実。インバウンドで中国からいらっしゃる健康志向の富裕層に、食べるだけで健康になるリンゴバーガー、といった風に狙いを定めていくことで、wechat等で評判が拡散していくかもしれない。

 アイデアはリアルな課題を狙い定めること、すぐに技術に走らないこと、そして顧客は一人に狙い定めることが肝要。ミカンバーガーを作って故郷の和歌山で売りたい気持ちになりつつ、久々にミカン以外の事例を扱った中本がお送りしました。さぁ、今日は宮崎でAll Action!

いいなと思ったら応援しよう!