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きょうの金匱要略 12/25 嘔吐噦下利病脈證治 第十七(6)

下利氣者 當利其小便
(下利氣の者は當に其の小便を利すべし)
※下利氣は下痢が出そうな感じ、感覚。

下利寸脈反浮數 尺中自濇者 必清膿血
(下利して寸脈反って浮數、尺中自ら濇なる者は、必ず膿血を清す)
下利清穀 不可攻其表 汗出必脹滿
(下利清穀は其の表を攻むべからず、汗出づれば必ず脹滿す)
※下利清穀は食べたものがそのまま消化されないで出てくること。このようなときは桂枝湯などで発汗させるのではなく、四逆湯を用いるのがよいそうです。
下利 脈沈而遲 其人面少赤 身有微熱 下利清穀者 必鬱冒 汗出而解
(下利して脈沈にして遲、其の人面少しく赤く、身に微熱あり。下利清穀の者は必ず鬱冒し、 汗出でて解す)
病人必微厥 所以然者 其面戴陽 下虛故也
(病人必ず微厥す。然る所以の者は、其の面、陽を戴き、下虛するが故なり)
※鬱冒 頭に何かかぶった感じ

下利後脈絕 手足厥冷 晬時脈還 手足溫者生 脈不還者死
(下利して後、脈絕し、手足厥冷し、晬時にして脈還り、手足溫なる者は生き、脈還らざる者は死す)
※晬時は「1年間」の意味ですが、そのままだと文意が通らないので、ちょっとの間、の意味ではないかと大塚先生は解釈しています

下利 腹脹滿 身體疼痛者 先溫其裏 乃攻其表 溫裏宜四逆湯 攻表宜桂枝湯
(下利、腹脹滿、身體疼痛の者は、先ず其裏を溫め、乃ち其の表を攻む。裏を溫むるは四逆湯に宜し。表を攻むるは桂枝湯に宜し)
四逆湯方
桂枝湯方
桂枝三兩 去皮
芍藥三兩
甘草三兩 炙
生姜三兩
大棗十二枚
右五味 㕮咀 以水七升 微火煮取三升 去滓 適寒溫 服一升
(右の五味を㕮咀し、水七升を以て、微火にて煮て三升を取り、滓を去り、寒溫に適えて一升を服す)
服已 須臾 啜稀粥一升 已助藥力 溫覆令一時許
(服し已りて須臾にして稀粥一升を啜り、以て藥力を助け、溫覆すること一時ばかりならしむ)
遍身漐漐微似有汗者益佳
(遍身漐漐として微しく汗あるに似る者は益佳なり)
不可令如水淋漓 若一服汗出病差 停後服
(水の淋漓たるが如くならしむべからず。若し一服にして汗出で病差ゆれば後服を停む)


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