きょうの金匱要略 12/23 嘔吐噦下利病脈證治 第十七(5)
噦逆者 橘皮竹茹湯主之
(噦逆の者は橘皮竹茹湯之を主る)
橘皮竹茹湯
橘皮二斤
竹茹二升
大棗三十枚
生姜半斤
甘草五兩
人參一兩
右六味 以水一斗 煮取三升 溫服一升 日三服
※橘皮の二斤については、一斤=16両で、1両は漢代では16.7g、現代日本では1.6gとしていますが、それでも51gとなり、かなりの量になります。
夫六府氣絕於外者 手足寒 上氣腳縮
(夫れ六府の氣外に絕ゆる者は、手足寒え、上氣して腳縮まる)
五臟氣絕於內者 利不禁 下甚者 手足不仁
(五臟の氣、内に絕ゆる者は、利禁せず。下ること甚だしき者は手足不仁す)
下利脈沈弦者 下重 脈大者 為未止
(下利して脈沈弦なる者は下重す。脈大なる者は未だ止まずと為す)
脈微弱數者 為欲自止 雖發熱不死
(脈微弱數なる者は自から止まんと欲すと為す。発熱すると雖も死せず)
下利 手足厥冷 無脈者 灸之不濕。若脈不還 反微喘者死 少陰負趺陽者 為順也
(下利して手足厥冷し、脈無き者、之を灸して温まらず、若し脈還らず、反って微喘の者は死す。少陰、趺陽に負ける者は順と為すなり)
下利 有微熱而渴 脈弱者 今自愈
(下痢して、微熱ありて渴し、脈弱なる者は、自ら愈えしむ)
※今自愈の今は令ではないかということです
下利脈數 有微熱汗出 今自愈 設脈緊為未解
(下利して脈數、微熱ありて汗出づるは自ら愈えしむ。もし脈緊なるは未だ解せずと為す)
下利 脈數而渴者 今自愈 設不差 必清膿血 以有熱故也
(下利して脈數にして渴する者は、自ら愈えしむ。もし、差えざれば必ず膿血を清す。熱有るを以ての故なり)
※清すは排便のこと
下利 脈反弦 發熱身汗者 自愈
(下利して脈反って弦、發熱し身汗する者は自ら愈ゆ)
※身汗は自汗ではないかとのこと