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9年ぶりに実家で年越し
6年ぶりに日本で年越しを迎えている。実家で迎える年越しに限って言うと大学4回生の時が最後だから、実に9年ぶりということになる。もちろん一時帰国などをしていたし、実家に帰ることはあったが年末年始の時間はまた特別だ。ましてや今回からは嫁と息子という新メンバーも加わっての正月ということで俄然盛り上がった。
僕の父親は「俺が孫を見なきゃ」という謎の責任感が発動し、一緒にラーメン屋に行った時は高速で麺をすすり、妻に「抱っこ代わるわ」と初孫を抱き上げた。その一連の早食いを見ていた妻も「自分も急がないと」と思ったのか、負けず劣らずの速さで食べ始めたので「ゆっくり食べてくれ」と少し怒ってしまった。これも年末年始さながらである。
子供の頃からこの時期は好きだった。車の後部座席に乗り、両親の買い出しについていくのが好きだった。つまらない日常でも年の瀬と年始だけは全てが許され、街に彩りがある。それは自分が親になった今も同じ。雑貨屋で2025年の手帳はどれにしようか迷っている人を見ると心が穏やかになる。
息子は両親と姉が喜んで世話をしてくれたので、空いた時間は読書に費やした。この時期の読書もまた格別だ。一年で一番ゆっくり読める季節ではないか。
今回読んだのはこれ。
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「ゆっくり読書」というワードと、本の内容が結びつかずパニックを与えてしまったかもしれない。これはかの有名な2009年に出版された「襲撃 中田カウスの1000日戦争」だ。すでに絶版になっているのでメルカリで買った。
反社には厳しい吉本クリエイティブエージェンシーだが、かねてより黒い噂があるカウス師匠だけはなぜ野放しにされているのか。それが気になって読んだのだが、吉本が歩んできた歴史が分かって非常におもしろい。この会社が数多もの脅しに屈さず、いかに会社を守ってきたかが書かれている。
そしてやはり芸能と反社会勢力は切って切り離せない関係だということもよく分かる。ライターの西岡研介さんは元神戸新聞の記者で、総本山・山口組の事情にも詳しい。兵庫県警が出版した「広域暴力団山口組壊滅史」というどこで手に入るのか不明な本からの引用も興味深い。
林正之助初代社長はその本の中で正式に山口組の構成員として紹介されている点も「あーやっぱり」とならざるを得ない。
実家には6ヶ月の息子を中心とした幸せな輪ができている。その輪から少し離れたところで読む「襲撃」は何とも香ばしく、刺激的であった。4月からずっと仕事育児家事にずっと追われていたので、良い休暇を過ごさせていただいた。実家で子育てして3世代で一緒に住む人の気持ちが考えられなかったが、とても分かる。圧倒的に楽だ。
また別の読書として「四季報」に付箋を貼る作業もした。割安のまま放置されている株を探すのは楽しい。あと、いろんな企業があるもんだと知れるのは新たな発見があるので視野が広がる。
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仕事始めは6日の月曜日からだが、今すぐにでも働けるように気持ちはもう作り始めている。今年が稼げる年になるといいな。
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