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一言 No.2485


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たった一言で、一生忘れられない人になる。

言葉には、言語としてだけではない、

何かすごい力があるんだと思う。

そんな言葉を発する人になりたい。


水谷 謹人(もりひと)

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言葉は自らの思考を作り、自らの人格を作る。

さらには自分がどういう人間なのかを相手に伝える重要な要素となる。

だから、どんなに良いことを考えていても出てくる言葉がそれに従っていなければ、

自分が評価されたいようには評価されない。

悪いことは言わず、良いことを勇気を持って言える自分になれるようにお話を紹介します。


「涙の数だけ大きくなれる!」の著書、木下靖弘さんのお話から。

みやざき中央新聞(現在は、日本講演新聞) 2012年2月13日号からのご紹介です。

『その日は結構混んでいて、三つのレジに列が出来ていた。

木下さんは前から三番目に並んでいた。

バイトの女の子が「店内でお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」とお客さんに聞いている。

どこのハンバーガーショップでも見られる光景である。

何を食べようかと考えていた木下さん、

ふと前の方が騒がしいことに気がついた。

一番前の男性の声が怒鳴り声になったからだ。

どうも注文した商品の一つを入れ忘れたようだ。

男性は「何しとんねん。トロイじゃ、お前。もうエエわ」

と怒りをあらわにし、商品が入った紙袋を奪いとるようにして店を出て行った。

その後ろ姿に向かって、バイトの子は

「申し訳ありませんでした。すみませんでした」と何度も頭を下げていた。

一瞬にして店内の空気が刺々しくなった。

二番目に並んでいたのは70歳くらいのおじいちゃんだった。

バイトの子は、今にも泣きそうな顔だったが無理矢理作った笑顔で、

「いらっしゃいませ。こちらでお召し上がりですか?」と、

何事も無かったかのように接客した。

おじいちゃんは静かな声で言った。

「お姉ちゃん、エライなぁ。世の中にはさっきの人みたいに

自分の思い通りにならんかったら怒鳴り散らす人がいる。

あの人もなんか急いどったんやろう。

あんなこと言われてあんたの心はもうズタズタのはずや。

にもかかわらず次に並んどるわしに笑顔で接客してくれた。

わしにはあんたくらいの孫がおる。

あんたの笑顔を見て、その孫を思い出した。

これから孫に連絡を取ろうと思う。

いや、ありがとう。

あ、コーヒーを一杯」


その言葉を聞いた途端、堰を切ったようにバイトの子の目から涙が溢れ出した。

しばらく涙が止まらなかった。

横のレジに並んでいた中年の女性が声を掛けた。

「あんた、本当にいいお仕事してるわよ」

刺々しかったお店の雰囲気が、一瞬にして和らいだ』


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