慢性腰痛、向き合い方で痛みが楽になる
腰痛は組織の変化からくるという説が有力だったが近年は心理的な側面を大切にするようになりました、また画像を中心とした診断から画像で見えない状態も追求する「器質機能障害」へと腰痛の捉え方が変わってきました。
近年の腰痛に対するケアについて紹介します。腰痛を抱えている方に向けて心理的要因に対してどう向き合うかという記事を作成しました、みなさんに参考にしていただけると幸いです。特に下記の方にお役に立てると考えています。
慢性腰痛
画像診断では問題なし
対応がわからない
ではすすめていきます。
心理的因子
不適切な信念、態度、感情、痛みに心理的要因が強く関与し、慢性難治性・長期の活動低下などへ移行する可能性を示唆する要因のこと、イエローフラッグとも表現されます。
背骨や筋肉、関節などの機能低下や変性と患者さんの自覚症状は一致しないことからこの考えが注目されています。
心理的因子への注意点
疼痛は主観的な反応です。もし腰痛が家族、職場、医療者からも認められず適切な理解がないままだと症状は繰り返される可能性が高いです。
さらに医療機関の適切な対処方法も示されず、現状把握もないままだと慢性化されるばかりか中枢性感作と呼ばれる難治性の状態へと変わってしまいます。
中枢性感作
神経系の異常な反応によって引き起こされる疼痛増強状態の一形態です、これは何らかの痛み刺激が続いた後に再度刺激に反応しやすい過敏な状態です。
負のループ完成
この状態を放置すれば下のようなループに入ってしまいます。
中枢性感作→不安、破局的思考→うつ状態→疼痛を避け不活動→身体機能低下→組織への負荷が増す→疼痛増強!
という負のループをつくってしまいます、ではどのようにこの状態を抜け出すのでしょうか、紹介します。
中枢性感作への対応
このような難治性の状態に対しては認知行動療法が有効であるとされています、その2つの柱は疼痛の教育(認知)と運動(行動)です。
認知療法
医師などによる問診により実施されます、具体的には丁寧で詳細な問診により不安や不信を軽減する目的があります。
行動療法
身体機能を改善させるために運動療法が必要です、散歩や水泳などの全身の身体活動性を向上させる運動が特に大切です。ただし段階的に痛みの出ない範囲で実施します。
まとめ
今まで腰痛は画像や患者さんの姿勢や動作で判断することが中心にされてきました、近年では心理的な問題にも注目されるようになりました。
このような理想を達成するためには相性の良い医師(医療関係者)を探し丁寧な問診を受け、不安を解消することが最初の一歩だと考えています。
ご覧いただきありがとうございました。