庵野秀明とエヴァ(毎日更新73日目)
プロフェッショナル仕事の流儀に庵野秀明さんが出ていまして、感動しましたので書きたいと思います。
YouTubeで観ました、消されるかも知れませんが
シン・エヴァンゲリオンはまだ見てないんですが、庵野秀明さんの四半世紀はまさにエヴァとともにあり、碇シンジは庵野秀明自身で碇ゲンドウは自分の父親を描いたものなんだと思いました。
庵野秀明さんはとてもシャイな人で、番組でもほとんど
ポツッ、ポツッと話すだけで語らない人です。
それはアニメーションで自分を表現しているということもありますし、それで足りているのではないのかなと。
庵野秀明さんが幼いころに父親が事故で片足を失ってしまっており、世の中をずっと恨んで生きていた人だと言っています。
彼につらくあたることも少なからずあったそう、
その姿を想像すると、まさに碇ゲンドウと碇シンジが頭に浮かんできたのは、ぼくだけじゃないかもしれません。
そんな家庭であった小さいころ、彼が夢中になって見続けたのが、「鉄人28号」。
なぜ好きだったのか、
大人になった庵野秀明さんが言葉で表現するには、手とか足とかがしょっちゅうとれる鉄人がなぜか好きだった、かけているものが好きだったという
それは鉄人の姿に自分の父親を投影していた、まさにそのままそういうことだと思いました。
父親から満足いく愛情はもらえなかったかもしれない、
近寄りがたい父親で、でももっと近づきたかった
直接に愛情表現ができなかった、そんな想いを
でも手や足がすぐに欠けてしまう鉄人に注いでいたんじゃないかと思いました。
奥様の安野モヨコさんや
宮崎駿さんや
鈴木敏夫さんが
彼のことを「正直な人」「子供みたいな人」
と表現していたように
無口だけど、実はすごくわかりやすい人なんだと思います。
宮崎駿さんたちはこうも言っています。
「永遠の少年」
「大人になれなかった人」
「宇宙人」
エヴァの碇シンジは庵野秀明さんそのもので
その内的世界を子供の感性のままアニメーションとして表現したことが
同じような生きづらさや苦しさを抱える若者たちの心を代弁し、
共感をよんだ作品なんだろうと。
エヴァってなんだ?って言われるとむずかしいんですけどね
それにしても、最初のアニメ放送から25年という月日がたっているわけで、それを考えるとやはり感慨深いものがありました。
映画の最後のアフレコを入れる風景などが番組で出てきますが、葛城ミサト役の三石琴乃さんや、碇シンジ役の緒方恵美さんが泣きながら最後をむかえている場面はぼくも涙が出ました。
やっぱり寂しい気持ちがしました。
終わってほしくない、ずっと続いてほしいという気持ちも。
ぼくはエヴァにぜんぜんくわしくないし、たいしたファンとは言えないのですが、いままでの三部作を見ても、ものすごいエネルギーがこめられているということは良くわかりますし、感動します。
今回のこのプロフェッショナル仕事の流儀で庵野秀明さんの特集を見たことでもうちょっと深くエヴァを楽しむことができるようになるんじゃないかなと思いました。
それでは今日はこのへんで
また、明日。