テクノロジーは介護職員を減らすための手段?
こんにちは、たくまです。
今日は、介護業界におけるテクノロジーの活用について書いていきたいと思います。
昨今、介護施設の人員配置基準をテクノロジーによって緩和しようとする動きが見られます。
人員配置基準とは、介護施設の利用者人数に対して配置すべき職員の人数を定めたものです。介護保険法に基づき、介護施設は入所者3人に対して職員1人の配置基準(3対1)が決められています。
この人員配置基準を、AIやICTといったテクノロジーの活用により緩和しようとしているのです。
介護業界は人手不足が続いています。この人手不足を解消するために、人員配置基準を緩和できないかと厚労省は考えているのです。
人員配置基準を緩和することで、今より少人数の介護職員で介護サービスを提供できないかと話し合われています。
介護職員が足りない
↓
人員配置基準を満たせない
↓
だったら人員配置基準を緩和しよう
このように、人員配置基準の緩和は極めて消極的な発想に基づいています。
ちなみにこの発想、「ケアマネのなり手がいない。だったら受験資格を緩和して試験を受ける人を増やそう。」という、ケアマネのなり手不足問題の改善策と似ていますね。
人員配置基準を緩和するための手段として、テクノロジーを活用してはどうかという案が出て、2022年には実証事業も行われました。
つまり、テクノロジーを人員削減の手段として使おうとしているわけです。
この発想はちょっとおかしいのではないかと、わたしは思います。
介護をするのは結局人なのですから、テクノロジーを使って人員を削減する方法よりも、どうやって介護業界に人を集めるかを考えるのが先決ではないでしょうか。
さらには、今働いている人を大切にするための手段としてテクノロジーを使っていくべきだと思います。
テクノロジーは、介護業界の労働環境をよくするための貴重な手段です。
労働環境をよくするためにテクノロジーを活用すれば、介護業界に人を集めること、そして働いている人が今よりも幸せに働くことができると思います。
つまり私が言いたいことは、「テクノロジーを使って人員を削減しようとするのではなく、介護業界で働く人をもっと幸せにするための手段としてテクノロジーを使おうよ」ということです。
テクノロジーを介護職員を減らすための手段としてテクノロジーを活用するよりも、もっと介護業界のために使っていくべきだと思うのですが、皆さんはどう考えますでしょうか?