損をしないことばかり考えると損をするということ
Feeling(今日の一言)
この前、蔓を草刈機でスパッと切られてしまったぶどうから、葉が出てきた! もうダメだと思ったけれども、根っこの部分に残っていた蔓が伸びて葉をつけてきているのだろう。
そういえば、ぶどうはそういう植物だということをすっかりと忘れていて、ただただ植え直ししなければならないと思い込んでいた自分が少し恥ずかしくなる。ぶどうのことを知っているようで何も知らないのだ。
でも、そういう事実を目の当たりにすることによって、生命の力の偉大さなんていうと大袈裟だけれども、生命は強いなって思うのである。あっという間にあきらめていた自分の心に比べると、そのぶどうはただ淡々と根っこから栄養を吸って、成長していたのである。
なんだかそんな当たり前のこともついつい忘れてしまう自分。無肥料無農薬栽培、自然栽培をするために、いろいろな本を読んで勉強していたはずなのに、実際にそういう場面に出くわすと、すっかりとそんなことは頭から抜けてしまっているのである。
どうしてもっと自然の力を信じられないのか? どうしてもっと植物のことを理解できないのか? そんな場面に出会い、そうやって、ようやくひとつひとつ本当の意味で、植物や自然を知ることができてきているのだな、と思う。
もちろん、本に書かれていることが事象としてそこで起こっているだけなのだけれども、でも、実は自分の中では信じきれていなかったり、本に書いてあるはずなのに想像しきれていないことがたくさんあるんだなと感じるのである。
もちろん、蔓が切られることなく無事成長してくれるのが一番なのであるが、それでも、そうやって自然を観察していると、なんだか、その神秘さや偉大さを感じるとることができるのである。だから、いろいろあっても畑を続けているのかもしれない。
今年実をつけることはないだろうけれども、でも、もし来年も成長して、再来年も成長して・・・と、命が続いていけば、いつかちゃんと実をつけて、さらに循環をしていくかもしれない。その時にはもうそのぶどうも、自分も、そんなことがあったということを忘れているのかもしれない。それがある意味では自然の強さなんだと思うのである。
A world where everyone can live with peace of mind🌟