一難去ってまた一難
人生初手術。
私は今年、何よりも大好きなサッカーから遥か遠くに遠ざかってしまっている。
脳挫傷という今後サッカーができなくなるかもしれないという人生最大のストレスから脱し、ここから試合に出て自分を証明するんだという時に私は足首を負傷してしまった。
中学、高校の時からしょっちゅう足首なんて挫いていたし、捻挫癖もあったからまたいつもの感じか。なんかと思っていた。
でもそんな甘いもんじゃなかった。
リハビリを始め、間もない時は至って順調に感じていた。怪我をしてすぐは、歩行も困難であった。ただ、その痛みは順調にすぐなくなりジョグ、ランニング、ダッシュと強度を上げることができた。
しかし、ボールが蹴れない。
身体は動くのに、ボールを蹴ることだけができない。
とてつもないストレスだった。
そこからリハビリを続行し、試行錯誤を続けた。
これでどうだ。これならどうか。何度も何度も繰り返した。
何度も何度も何をしたら良いか考えてくれて、こんなに辛い状況でも私のリハビリの環境は最強であると今でも思う。
5月末に受傷し、夏休み中の復帰を目指していたが叶わず、よくなる気配がなく、セカンドオピニオンを受診。
そこでもリハビリを続けるが、あまり良くならず、さらに足専門の病院の方にその道のスペシャリストを紹介してもらい、サードオピニオンを受診した。
ここを転機に、リハビリが一気に終わりに近づいた。
今までボールを蹴ることができず、苦しい思いをして来たが、やっとの思いでノンストレスでボールを蹴ることができた。
この時の感動を忘れることはないだろうし、心の底から嬉しかった。
サッカーがもうすぐできるという喜びと期待感。胸の高鳴り。
つくづく私はサッカーが大好きだ。
何よりも大好きだ。
今後サッカーがやれるかやれないかの大怪我を乗り越えた先に、手術してまた入院して長い期間サッカーができないことがあるなんて思いもしていなかった。
その中でも苦しんで苦しんで、試行錯誤を繰り返し、病院に行き、リハビリをしやっとの思いでプレーに復帰することができそう。
でもボールを蹴る度、多少の怖さが毎回あるし、慎重になってしまう。
少し続けていれば慣れるだろうし、慣れるまでは己との戦い。覚悟はできている。
この想いは誰もわからない。わかってほしくもない。そんな甘いもんじゃない。
無責任な発言をするやつ、行動をする奴は好かない。
ただ、そういう発言、行動を受け流す、スルーできる、相手にしないスキルを身につけたい、とこの怪我を通して感じた。
自分はまだまだ未熟な人間。伸び代がたくさんと感じさせられる。
いろんなことを感じて、考えた。悩んだ。苦しんだ。そんな長い長い怪我の期間を無駄だとは思わない。
もちろん、サッカーの技術は衰え、悲惨なものになっていると思うが、それ以上に学ぶものがあった。
気づけばもうすでに後期リーグも開幕、10月も中旬。既にシーズン終盤。
さぁ、恩返しをしよう。
綺麗事かもしれない。けど今までお世話になった方々へ。そしてこれまで苦しんだ自分へ。
強い覚悟と信念を持って自分の描く大きな夢へと突き進む。