ロジカルライティング~言語化能力アップの交換日記~
※かつて固定ツイートにのせていたものをそのまま載せます。※
新卒で不動産仲介の営業マンになった私は、営業の理不尽さに躓いた。
特に上司。言ってることが二転三転するし、営業は気合だ!とかばっかり。
人によってやり方が違うし、特徴も違うから営業スタイルだって違うでしょ、気合でどうにかなるわけない!と反発していた。
まだ私も若く少し世間知らずだったこともあり、徐々に「俺が変えてやるんだ!」と怒りを情熱に変えて働きまくった。
その甲斐あってか、2年目で新支店の支店長に抜擢された。
絶対に理想の上司になる。部下の為に働く。皆を達成させる。俺はあいつらとは違うんだ!ということを証明したかった。
でも、いざ上司になると部下が言うことを聞かない。
部下の成績が伸びない。なんだかやる気もないようで、オフィスに戻る時間も遅い気がする。
どうして皆、やる気がないんだ?と悶々としながらも、どうにかしなきゃ!と、とにかく動きまくった。
「なんで俺の言うことをきかないんだ?俺の真似をすれば売上もあがるのに!」
そう思い、とにかく成長させる為に指導に熱を入れた。
成長して出世すれば、皆の為になる。当時は本気でそう信じていた。
でも、これが間違いだった。
ある日を境に、部下の帰社が遅くなった。
叱責する前に理由を探ってみると、「たくさんがいる時間帯にオフィスに戻りたくない!」と言っている、とのことだった。
正直、めちゃくちゃショックだった。
一番力をいれて面倒を見ていた子が、まさかそんなことを思っているなんて夢にも思わなかった。
そして、「たくさんと働くの、息苦しいです。皆が皆、仕事に命をかけているわけじゃないんです。」と言われた。
私はその部下に言われたこの台詞を一生忘れないと思う。
そうか、気がついたら私は、嫌っていた上司と同じことをしていたのだな、とようやく気が付いた。
個性を潰し、自分の為に部下を指導し、部下個人の人生を考えていなかった。
私の都合を押し付けていただけだった。
かつての私のように、きっと怒りと失望に駆られて嫌々仕事をしているのだろう。
ああ、私もクソ上司になってしまった。あれだけ気を付けていたのに。
言い訳はいくらでも出てくる。部下の成績が上がらないと私の査定に影響するし、業務改善できないことは勿論槍玉にあげられる。
決して、部下達を蔑ろにしたかったわけではない。
でも、改善だけを求められる職場に誰が残りたいんだろう?
そんな上司に、誰がついていきたいんだろう?
勿論、双方の問題である、ということが事実だ。
でも、部下からすれば上司の都合なんて知ったこっちゃない。
こんなクソ環境で働きたくないだろうし、いわゆる「人間関係が嫌だ」と思われるだろう。
でも、サラリーマンである以上、成果を出さなければいけない。これも事実だ。
そう考えると、主体性を持って自信を成長させる必要がある。
そして確固たる理論で成長出来ないと、何れはその子がクソ上司になる。
苦悩の末、ロジカルライティングをやることにした。
言葉だけ見ると小難しそうだけど、要は日記だ。
テーマを1つ決めて、1日の感想や学んだこと、自分の考えを書き連ねる。
そして総括を書いてまとめる。
これをひたすら継続する。
これをやると、まず分析力が格段にアップする。
自己分析ができれば、自分の立ち回りや改善点がわかるようになる。
他己分析ができれば、仕事が上手く行かない理由がわかるようになる。
上司からトップダウンで指導するのではなく、自身で考えるからこそ、オリジナルの改善方法が見つかる。
オリジナルの改善方法が見つかれば、上司や先輩の言うことにいちいち左右されなくなる。
自分の問題点や改善点は自分で把握しているし、それを直すだけで確実に成長できる。
そして自分が上司になった時、自分の思想をおしつけなくても済む。
逆にこれが出来ないから、言ってることが二転三転してしまったり、他人の言うことに左右される。
そのせいでストレスがたまるし、余計に上手く行かなくなる。
自分で自分のことを深く理解すること、この重要なスキルを身に着けることができれば出世も目指せるし、適度に働いてお茶も濁せる。
こうして本当の意味で【自立】ができる。
自分の進みたい道へ邁進する為の道程を自ら作れる。
他人の評価軸で生きる苦しみから解放されるし、気にならなくなる。
そうすれば、自分都合で他人を振り回すことも、他人に振り回されることも避けられる。
実際、ロジカルライティングは特に営業力アップの目的でよく使われている。
例えば、会社の終業時の報告や1日のフィードバック等は、実はロジカルライティングがベースだったりする。
或いは、わざわざロジカルライティングの研修だけする企業もあるぐらいだ。
大手企業ほどその傾向が強い。
当然弊社でも行っていたが、大きな問題点を見つけた。
それは、「上司がチェックする」という点だ。
当たり前だが、上司が目にする文章だったら、余計な気を遣う。
本当のことを書いて査定に響く可能性があるから、なおさらだ。言うまでもなく私も、綺麗事しか書かなかった。
だからこそ私は、自分の支店で「綺麗事の廃止」を徹底した。
その代わり、提出している限り内容で絶対に怒らない、というルールを作った。
極論、「やる気がないから失注した」もOKにした。
人間、サボりたい時だってやる気がない時だってある。当然だ。
それを否定することが本来おかしい。
このルールで部下の面倒を見るようになってから、部下達は自立し始めた。
出世して年収を上げたい子は役職を2つあげて年収100万近く増加したし、ゆるゆる働きたい子は成果をきっちり出して定時に帰るようになった。
私もこれを行い、入社して1年足らずで支店長にまで出世している。
皆さん知りたいと思うので、細かいやり方や書き方を書いておくと
①テーマ②感想や出来事③まとめ
この3つの構成で日々の感想をひたすら書くだけ!
もう少し細かいことを言うと
①自分に正直な気持ちで書く
②1週間後に見返しても思い出せるぐらいできるだけ細かく書く
③必ず感想を書く
この3つだけ意識して書いてほしい!と伝えていた。
①自分に正直な気持ちで書く
これは言わずもがな、上司へのごますりの為に書くのではなく、自分の為に書くもの。
誰に見せるわけでもないので、正直に書こう!
②1週間後に見返しても思い出せるぐらいできるだけ細かく書く
可能な限り細かく書くこと。
今日食べたご飯が美味しい!という感想なら、どう美味しいのか、までしっかり書く。
ここをしっかり行うと、単純に伝える力がつくので営業が強くなる。
③必ず感想を書く
気持ちを言語化するプロセスが、そのまま営業トークにつながる。
相手の気持ちや自分の気持ち、メリット/デメリットを言語化する為にも、感情を必ず書くことがとても大切。
これができれば思考力+営業力がアップする。
営業なのに営業やらないで力がつくの?と思うかもしれない。
でも、考えて見てほしいのが、営業力って、何だろう?ということ。
そう考えると、相手に自分の意見を伝える力=言語化能力だと思いませんか?
だって、相手に魅力を伝えきれば概ね成約になるよね?
或いは、相手に気に入ってもらう為にトークを練っているわけですよね?
突き詰めれば、この言語化能力のレベルがそのまあ営業力であり、人間関係構築力です。
だから文章を書く。感情を書く。
書きながら気持ちと頭を整理する。こうして客観視する。
そして自分で自分を変えていく。
こうして自立ができれば、どんな仕事をしてもどんな環境でも、上手く立ち回れる。
クソみたいな上司や先輩に左右されなくなる。
地力をつけて自力で問題解決できるし、人間関係も作れる。
本当の意味で自由を手にすることができる。
書く内容は本当になんでもよくて、仕事の愚痴でも今日食べたご飯でも、仕事の反省でもゲームして楽しかったでもOK!
メモ帳でもLINEでも、とりあえず書くことが大事だし、最初は3行でも書ければ正直120点。
とにかく、書けばOK!
勿論、最初から上手く書ける人はいないし、どうやればいいんだ?と思う方もいると思う。
その時は、私の公式LineかNoteを見ていただくか、DMを頂ければ回答します。
これがクソ上司だった私の贖罪であり、懺悔です。
少しでも大変な中頑張っている皆様のお力になれれば嬉しいです。
この令和の時代に、やる気だなんだとか、上司の機嫌如何で自らの幸せを台無しにするなんてあってはならないと思っています。
仰々しく書いてしまいましたが、愚痴でもなんでもお話できればいいな、と思っています。
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