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『幸せになる勇気』ざっくり感想メモ

『幸せになる勇気』のざっくり感想メモ


自立と尊敬

今まで教育は知識を深めたり、常識を身に着けていくようなものだと思っていたが、この本で紹介されているのは、教育の目標とするところが「自立」であるという内容であった。

小学校では、厳しい先生に3年間あたってしまって、結局卒業のときにはこの人のおかげで立派になれたと肯定するようになっていた。しかし、それは「自立」とはかけ離れた強権的な教育だと、読んでいて少しの絶望を感じた。


教育現場では、先生は「教える側」の立場にいて、生徒は「教えられる側」の立場でそれぞれの役割を担っている。しかし、子供時代でも本質的に人間は経験は違えど平等であると(感覚的に)考えていたために、教員を「信頼」することはできていなかったと思う。

それがまさしく「尊敬」が両者になかったからだと、この本を読んでから思える。

「尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである」

ここで紹介されているのは、ただ他人にへつらうのではなく、ありのままを受け入れるということである。
すべての人に対しては難しそうではあるが、できる限り実践して今からでも「自立」を目指そうと思えた。


歴史とは

歴史とは、時代の権力者によって 改竄 され続ける、巨大な物語です。歴史はつねに、時の権力者たちの「われこそは正義なり」という論理に基づき、巧妙に改竄されていきます。あらゆる年表と歴史書は、時の権力者の正統性を証明するために 編纂 された、 偽書 なのです。 歴史のなかでは、つねに「いま」がいちばん正しいのだし、ある権力が打倒されれば、またあらたな 為政者 が過去を書き換えていくでしょう。ただただ、自身の正統性を説明するために。そこに言葉本来の意味での「過去」は存在しないのです。
われわれが語り合うべきことは、ここにはないのです。あなたがどんなに「悪いあの人」について同意を求め、「かわいそうなわたし」を訴えようと、そしてそれを聞いてくれる人がいようと、一時のなぐさめにはなりえても、本質の解決にはつながらない。
われわれが語り合うべきは、まさにこの一点、「これからどうするか」なのです。「悪いあの人」などいらない。「かわいそうなわたし」も必要ない。あなたがどんなに大きな声でそれを訴えても、わたしは聞き流すだけでしょう。

これが過去にとらわれては行けない理由で、これからどうするかを意識すべき理由である。


愛することは難しい

恋愛関係は「愛される保証」があるから始めるのではなく、
こちらが愛せばきっと愛が生まれるだろうという希望を、全面的に自分に委ねることで始まる。

「運命的な恋」はいつでも想像してしまうものだが、これをアドラー心理学が真っ向から否定するのはある意味、心地が良い。
「魚心あれば水心」の関係は「楽」だと無意識に思って、受け身な恋愛をしていたが、幸せにはならないのだと確信できた。

この本を読んでも「青年」のように、まだ愛について理解できなかったが、
対人関係において「最良の別れ」に向けた不断の努力をしていこうと思えた。


行動しようと思ったもの

子供であろうと、どんな人生を歩んでいようと、尊敬の念を持ち、その人のすべてを認める。他者の考えを変えるようなことをしない。

過去にとらわれず、先のことを思い描くようにする。

「最良の別れ」を想像し、「一期一会」を大切に。

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